鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体事例を紹介【解体業者が解説】|東京・埼玉、解体のことなら 株式会社リプロ

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職長ブログ

2022/06/01

鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体事例を紹介【解体業者が解説】

鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体事例を紹介【解体業者が解説】

2022/11/18更新

<解体業者が教える3つのポイント>
・解体業者が工場の解体で気をつけているポイントを解説
・大型施設の解体の流れがわかるようになる
・実際の解体作業を画像付きで解説

目次

1 鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体費用を抑える方法

 1.1 規模が大きい解体業者の方が重機を自社保有するので費用が安くなる

 1.2 工場の解体経験が豊富な解体業者の方が工期が短くなり費用が安くなる

 1.3 アスベスト処理に慣れた解体業者に依頼する

 1.4 工場内の不用品は事前に一般ゴミで処分した方が安く済む

2 解体工事の概要

3 準備工事

 3.1 草刈り・袋詰め

 3.2 倉庫内ロフト撤去

4 足場組み

5 躯体の重機解体

 5.1 上屋(うわや)解体

 5.2 壁倒し・鉄骨撤去

6 基礎解体

 6.1 土間コンクリート撤去

 6.2 ガラ搬出・小割り

 6.3 地中梁・フーチング撤去

 6.4 杭の撤去

7 まとめ

鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体費用を抑える方法

こんにちは!

リプロパワーの社長を務める仲宗根です。

リプロに来た解体の依頼を施行するリプロパワーを運営しています。

今回は、いつもお世話になっているお客様からご依頼いただいた、鉄骨造(S造)の工場大型倉庫の解体について、解説していきたいと思います。

規模が大きい解体業者の方が重機を自社保有するので費用も安くなる

鉄骨造(S造)の工場や大型の倉庫って、実際にどうやって壊しているのか想像しにくいかと思います。

当然、人力の手壊しだけで、大型施設を解体するなんてできません笑

最近多くなった価格比較サイトさんが紹介してくれる規模の小さい解体業者さんですと、、、

木造解体用の小さな重機やアタッチメント、2-3tダンプだけを所有していて固定費が安いので、木造住宅の解体では安く解体することができるのです。

ですが、こういった大型の案件ですと、大きめの重機やアタッチメント、重機オペレーター、大型ダンプを建機レンタル業者からレンタルすることになるので、解体費用はトータルで高くなりがちになります。

一方で、少し規模の大きめの解体業者に発注すると、、、

大きめの重機・アタッチメントを自社所有していて、大型施設に対応できる重機オペレーターがいるため、解体費用もトータルで安く済みますし、大型の案件を日頃からこなしてきているので安心感があります。

解体屋は世の中にいっぱいありますが、それぞれ規模に応じて得意領域が違うんですよね。

価格比較サイトに発注するメリット
紹介される解体業者さんは小さな重機・アタッチメントだけを所有するため、木造住宅など規模の小さい案件を安く解体できる

規模の大きめの解体業者に発注するメリット
大きな重機・アタッチメントを所有するため、工場・大型倉庫を安く解体ができ、大型施設解体のノウハウがあるから安心

このように、得意とする領域が解体業者の規模ごとに異なりますので、お客様の案件によって発注先を選んでいただければいいのかと思います。

工場の解体経験が豊富な解体業者の方が工期が短くなり費用も安くなる

こちらは、実際に工事が始まる前に施工管理をしていく上で、施工のスケジュール計画を立てていきます。

この時に、ある程度工場を解体した経験がないと、どのくらいの期間にどの作業を終えて、どれだけの産廃の搬出があって、いつにどの規模の重機を搬入すればいいのかなど、正確な施工計画が立てられません。

ですので、ある程度バッファを持って、施工計画を立てることになるので、トータルの費用が高くなりがちです。

この辺りでも、自社で重機や大型ダンプを保有していると、重機とダンプの搬出入に融通が効くことが多いので、きっちりとした施工計画を立てることができることにもつながってきます。

もしくは逆のパターンで、事前にお見積りの正確な算出ができなく、異常に安く見積もってしまい、中には後で追加費用の請求をして帳尻を合わせようとする業者もあるかもしれません。

工場のような大型施設の解体では、正確なお見積り算出と施工計画が立てられる解体業者に発注することをお勧めしています。

アスベスト処理に慣れた業者に依頼する

工場のような鉄骨造の大型施設では、住宅で出るようなアスベストレベル3含有建材の処理とは違って、アスベストレベル1の鉄骨へのアスベスト吹き付けや、アスベストレベル2のボイラーなどの耐火皮膜、レベル3でも外壁塗膜除去などの可能性が出てきます。

レベル1やレベル2のアスベスト処理は、レベル3のアスベスト含有建材の処理とは全く工程も手間も費用も変わってきます。

通常の住宅解体を中心にやっている業者ですと、まずこのレベル2やレベル1と出会う機会がないので、お見積りを甘く算出してしまって、実際に工事が始まってみると、産廃処理施設で産廃処理の受け入れができなく、後からとんでもない金額の追加費用が発生したりなんて可能性もあり得ます。

また、アスベスト処理の正しい工法を知らず、建物を養生で囲うこともせずに、もし隣地までアスベストが飛散してしまうと、大変なトラブルに巻き込まれてしまいます。

もし、解体対象の建物にアスベストがあった場合、アスベストの処理に慣れた解体業者さんか、事前に確認するのをお勧めします。

弊社でのアスベストレベル3の外壁塗膜除去の内容をご紹介したブログがあるので、工場で起こり得るアスベスト処理を知りたい方は参考になさってください。

アスベストレベル3の外壁塗膜除去作業の一部始終【解体業者が解説】

工場内の不用品は事前に一般ゴミで処分した方が安く済む

解体業者でゴミを排出する場合、全て産業廃棄物でのゴミ処理となるので、一般ゴミや粗大ゴミで出す場合と比較にならない費用がかかってしまいます。


 

工場内の不用品などは、事前に一般ゴミなどで出せるものは捨てておくのをお勧めしています。

さあ、それでは工場・大型倉庫の解体において、解体業者がどんなところに気をつけて、どんな手順で更地にしているのか、解説していきたいと思います!

また、鉄骨造(S造)の工場・大型倉庫の解体費用について、詳しく知りたい方はこちらのブログをご参考ください。

鉄骨造(S造)の工場・大型倉庫の解体費用【見積り費用の項目別内訳を解体業者が解説】

解体工事の概要

【地域】千葉県市原市
【構造】鉄骨造(S造)
【規模】576㎡
【工期】2ヶ月

今回の工事は、工業地域の市原市に所在する大型の倉庫の解体で、周囲にはかなりスペースがあったので比較的解体しやすい環境でした。

大通りから入ったところに所在していたので、大型の重機を現場に回送できそうですし、産廃のダンプも大型のものが使えそうで効率よく解体作業が進められそうでした。

とはいえ、近くにはロードサイドで営業されている店舗も所在していますので、基礎解体では騒音と振動が発生するジャイアントブレーカーは使用したくありません。

重機のアタッチメントでブレーカーを使用すると、、、

「ドンッドンッドンッ」

と、近隣の建物が地震で揺れるような状況になり、近隣の方々に不安を与えてしまいます。クレームをお受けして工事が数日、数ヶ月止まってしまう、なんてことも起こり得ます。

ですので、こういった時には、大型施設の解体を日頃から行なっている解体業者の重機オペレーターの腕のみせどころになります。

音や振動を最小限に抑えて解体施工していくように、段取りと熟練の重機オペレーターを配置していきます。

まずは、工事の前の準備段階をお伝えしていきます。

準備工事

草刈り・袋詰め

事前準備では、今回は建物の裏に雑草が生えていたので、作業員で雑草を抜いていきました。

抜いた雑草は袋つめにして、産廃のダンプで運搬処理していきました。

同時に、重機を使うので解体作業をする際に、埃が舞わないように散水の準備を行なっていきます。

倉庫内ロフト撤去

倉庫内にロフトのスペースがありましたので、こちらは先行で撤去していきます。

ロフトは、H綱の鉄骨の上に、コンパネが敷いてあったので、こちらを全て人力で剥がしていきます。

解体業者さんによっては、ロフト部分も重機でガリッと解体していくところもあるかもしれまでんが、、、

リプロ工法(先行で手壊しする理由)
・重機で落としたコンパネが思わぬ方向に飛んでいってしまい、大きな事故につながるかもしれない
・産廃の処分においてぐちゃぐちゃに解体すると混合廃棄物として処分費用が余計に上乗せされてしまうので、分別して処分することで解体費用を抑えることができる

解体で工期を短くするためについつい横着をしてしまった、、なんてことは即事故に繋がります。

安心・安全のリプロ工法を実践していきます。

足場組み

続いて、足場を組んで、作業のための養生をおこなっていきます。

躯体の重機解体

上屋(うわや)解体

重機を搬入して、上屋(うわや)から解体していきます。

このくらいの工場・大型倉庫の現場サイズになるいと、大体2台は重機を入れて作業してきます。

今回用意した重機は、0.7サイズと0.45サイズの2台の自社機の重機です。重機オペレーターも自社。もちろん、回送も自社で行います。

外注しない分、他社のマージンが乗りませんので、ワンストップで割安にサービスを受けることができます。

壁倒し・鉄骨撤去

なぜ重機を2台用意するか
1台は解体材が倒れて来ないように支える「抑える」役割
もう1台はペンチャーで短くなるように壁の縁切りをするなど「切る」役割

重機って人の構造の延長なのです。

利き手で「切る」ためには、反対の手で「抑える」必要がある。

そして、1台では支えきれないような壁を倒す時には、バタンと取れてしまうと、大きな事故につながりますので、両手でヨイショっとゆっくり地面におろしていきます。

このようして、解体材を産廃のダンプに積載できるサイズにしていきます。

鉄骨に関しては、酸素ガス切断機で切断して、撤去していきました。

今回の現場では、建物の上物だけで、10tダンプが5-6台いっぱいになりました。

これだけの産廃量が発生するので、ごちゃごちゃにして混合廃棄物で処分すると処分費用がかなり高額になってしまいます。

解体費用を抑える上で、事前の先行撤去などの段取り、きっちりとした分別解体が大事なのかもわかっていただけますでしょうか。

基礎解体

今回の現場は、図面がなかったので、設計時の構造が事前にはわかりませんでした。

まずは、一面に敷かれた土間コンクリートを全て解体して撤去していきます。

土間コンクリート撤去

建物の上物が全部なくなったら、地中に埋まった基礎を出すために、重機で土間コンクリートを解体していきます。

この時には使うアタッチメントは、リプロではできる限り、ジャイアントブレーカーを使用したくはありません。

前述の通り、「ドッドッドッ」と地面のコンクリートを突くブレーカーを使用することで、騒音・振動が大きく、近隣の店舗営業の方々にご迷惑をお掛けしてしまうことになります。

写真の通り、バケットを使用して、騒音・振動を最低限に抑えながら、土間コンクリートを撤去していきます。

ガラ搬出・小割り


コンクリートガラの量はこんなにも発生します。

どんどん産廃のダンプで運搬していきます。延べ大型ダンプ14台分の搬出でした!

地中梁・フーチングの撤去

鉄骨造の工場・大型倉庫では、基本的に土間コンクリートの下には、大きなフーチングとそれを繋ぐ地中のコンクリート梁が埋まっています。

こちらも、2台の重機を使って、1台がバケットで掘っていきながら、もう1台が大割で縁切りを行なって撤去していきます。

杭の撤去

今回の現場では、PC杭が1ヶ所につき2本ずつ入っていました。

この時、大事なのが、、、

お客様の解体した後の利用目的です。

ここで、たとえば更地にした後、建物を建てたいというご希望があったのに、お客様の目的を確認せずに杭を切断して完工、引き渡した場合、、、

お客様が新築される際に、杭が邪魔になって新築計画の最初から躓いてしまって、工期の延長、追加工事が必要になってしまいます。

今回は、駐車場として利用する予定で、建物の新築はないとのことでしたので、杭は切断しました。

もし、杭を全て撤去するとなると、杭抜きの専門の業者さんに来てもらい、撤去することになりますので、多額の追加費用がかかります。

リプロ工法
事前に、お客様と密にコミュニケーションが取れているか、お客様の目的を理解して施工計画を立案できているか

リプロでは、施工だけでなく、お客様とのコミュニケーションも大事にさせていただいています。

まとめ

今回は、鉄骨造(S造)の工場・大型倉庫の解体作業に関して、解説していきました。

大体の流れ、手順、解体業者が大事にしている点などお分かりいただけましたでしょうか。

解体業者は、規模に応じて得手・不得手があります。

リプロのような大型の重機も所有し、回送車も自社保有、鉄骨造やRC造、SRC造の解体を日頃より行なっている重機オペレーターが所属する会社では、工場や大型倉庫の解体を比較的割安に解体することができ、また大きな施設の解体施工自体を得意としています。

「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」

そんなことはありません。

費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。

お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。

【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します


解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。

確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。

ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。

価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある

総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット

解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、

騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場

これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。

鉄骨造(S造)の工場・倉庫の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。

みなさまからのお問合せ、お待ちしております!

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