アスベストレベル3外壁塗膜除去を含む鉄筋コンクリート(RC)造の解体費用【見積り費用を項目別に解説】
<解体業者が教える3つのポイント>
・アスベスト外壁塗膜除去を含む見積もりを公開
・どんなケースで費用が高くなるのか説明
・解体費用の内訳を解体業者がしっかりと解説
目次
2.1 外壁塗膜にアスベストが使用されていると見積りがかなり高くなる
2.2 住宅街などで重機の作業スペースが限られていると見積りが高くなる
見積り価格
今回は、アスベストレベル3の外壁塗膜除去を行った鉄筋コンクリート(RC)造の解体費用の見積りについてです。
それでは、早速お見積もりで注意したいポイントを解説していきたいと思います!
鉄筋コンクリート(RC)造の解体費用の注意点
外壁塗膜にアスベストが使用されていると見積りがかなり高くなる
アスベストというと、解体業界で多いのは木造住宅のアスベスト含有建材になります。
木造住宅を撤去する際に、アスベストが全くないということの方が珍しく、、、
住宅の屋根材・外壁・水回りの内装材などにアスベスト含有の建材が使用されていると、レベル3として通常の産廃処分とは別に処分する必要があります。
木造住宅のアスベストのアスベスト含有建材の場合、処理費用が解体費用に上乗せされても、ざっくりですが数十万円程度で済む場合が多いです。
一方で、今回ご紹介するのは、比較的面積の広い鉄筋コンクリート造の外壁にアスベスト含有塗膜が塗られているケース。
見積りを見てもらえばわかりますが、今回の外壁石綿除去工事の金額はというと、、、
500万円超
になります。
被膜除去のケースでは、解体工事対象の建物の外周をきっちり防音パネルと枠で養生を行い、外にアスベストが飛散しないように、作業員は専用の防護服と防護マスクを見に纏い撤去作業にあたるのです。
建物の解体工事とは別途に、アスベストの除去工事にこれだけに金額がかかってきますので、アスベストの塗膜除去は通常の含有建材の処分とは訳が違うのはご理解いただけるかと思います。
しかし、費用がかかるからといってもし、住宅街で養生で囲わないで野ざらしのまま、アスベスト塗膜外壁を重機でいきなりガリっと解体し始めてしまったら大問題になりかねませんので、ご注意ください。
アスベスト塗膜
解体予定の建物の外壁にアスベスト塗膜の可能性がある場合、必ずアスベスト除去作業の経験のある解体業者に調べてもらいましょう。
実際のアスベスト塗膜除去作業の内容を詳しく知りたい方は、こちらのブログをご参考ください。
アスベストレベル3の外壁塗膜除去作業の一部始終【解体業者が解説】
住宅街などで重機の作業スペースが限られていると見積りが高くなる
木造住宅であれば建物に十分なスペースが得られない場合、建物2階や3階は手壊し解体で進めていくこともあるのですが、RC造ですとコンクリートを重機で壊していかねばなりません。
今回のように閑静な住宅街の中に建っていて、敷地内に重機が置けるスペースが確保できない場合、、、
重機をクレーンで吊り上げて、屋上部分の床に置き上から解体していくのです。
この際、どうしても重機の作業スペースが限られており、かつ壊したコンクリガラも少しずつ搬出することになるので、、、
外から重機で解体するよりも、時間も手間もかかってしまうので、通常の解体費用よりも2〜3割は高くなるケースがあります。
閑静な住宅街であれば、クレームの発生の可能性を考えると、なおのこと騒音は出せないので慎重な解体作業となります。
実際のアスベスト塗膜除去作業の内容を詳しく知りたい方は、こちらのブログをご参考ください。
鉄筋コンクリート(RC)造解体の配慮すべきポイントと実際の解体方法【解体業者が解説】
見積り費用内訳の解説
それでは、実際の見積り費用の内訳を詳しく解説していきたいと思います!
今回の見積もりでは、大きく建物・外構解体工事と、外壁石綿除去工事の2つに分けてみていきます。
建物・外構解体工事
まず、建物・外構解体工事の解体費用は、合計で13,237,050円となります。
仮設工事
仮設工事として、養生(アスベスト除去養生と併用)・散水設備のレンタル費用・重機の回送費用が解体工事前の準備段階に必要になってくるもので、これらが2,160,000円となります。
養生に関しては、通常の住宅の解体の場合、単管パイプに防音シートで囲うのですが、今回はアスベスト塗膜除去のため、防音パネルで囲っているので高くなっています。
解体・撤去工事
解体・撤去工事の合計費用が6,462,050円です。
屋上にあった工作物は手壊しで解体し、防水仕上げを剥がし、重機で解体した解体材を下の階に落とすダメ穴を開けていき、内装の解体まで手壊しで済ませておきます。ここまでで、約90万円弱の費用です。
続いて、重機の吊り上げを行い、屋上部分から躯体の解体を行い、2〜3階部分が1,963,650円、1階部分が1,379,970円、基礎はフーチング・地中梁を想定して1,623,360円となります。
その他外構の撤去費用で約50万円となります。
解体材運搬・処分
解体材運搬・処分費用は、3,875,000円となります。
一番高いのがコンクリートガラになり、2,550,000円です。
RC造のため、多くのコンクリートを運搬処分することになります。
交通誘導員
前面道路に交通誘導員を1名2ヶ月間常駐した計算で、120万円となります。
工期の長い解体は、交通誘導員の費用もバカにならない金額になってきます。
有価物買取
有価物の買取とは、解体から発生した鉄くずは解体業者側での買取となりますので、見積もり費用総額から引かせていただくことになります。
今回は、46万円を引かせていただきました。
外壁石綿除去工事
続いて、外壁石綿除去工事の合計は、5,638,394円になります。
仮設工事
仮設工事の費用は、1,561,670円です。
この費用は、建物・外構解体工事の養生をおこなった部分に、除去作業の足場設置と、床と壁面の養生、アスベストの集積場所に設置の費用になります。
範囲が540平米なので、アスベスト除去の養生だけでも結構な金額になってきます。
石綿除去工事
石綿除去工事費用は、2,272,724円です。
これは、実際にアスベスト塗膜を剥離させる材料の塗布、除去作業、袋詰め、集積し、封じ込め材の散布にかかる費用です。
産業廃棄物処分
除去したアスベストは、最終処分場に直行となり、その特別管理産業廃棄物処分に18立方メートルと、運搬費用で1,024,000円を計上し定ます。
まとめ
いかがでしょうか?
ニュースでよく聞くアスベストですが、もしご所有の建物にアスベスト塗膜があった場合、結構な大事になってしまうのは想像いただけますでしょうか?
昨今は、アスベスト処理に関して、かなり行政も厳しくなっています。
健康被害を及ぼす可能性のあるアスベストですので、しっかりとした処理を行う解体業者を見つけてください。
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
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・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
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これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
アスベストのある建物の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
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