長屋・テラスハウスの切り離し解体費用を公開|見積り171.6万円の内訳と、つながり方で変わる追加費用【杉並区】

2026/10/20更新
<解体業者が教える3つのポイント>
- 3棟がつながった連棟住宅のうち、1棟(木造2階建て・延床約17坪)を切り離して解体する見積りは、総額1,716,000円でした
- 見積り時点では屋根だけがつながっていたため、切り離しの費用は「屋根取合い部切り離し」の65,000円だけでした
- 壁がつながっている長屋では、切り離した壁の補修だけで100万円以上かかることがあり、その費用は解体する側の負担になります
目次
3 連棟住宅(長屋・テラスハウス)の解体費用に表れない注意点
3.1 屋根が繋がっている場合は切り離しのコミュニケーションが重要
見積り価格

今回のお見積り金額は、1,716,000円となります。
今回は、間口が狭く、なおかつ連棟住宅で、重機を使用できない切り離しが必要ではあったのですが、延床面積も小さかったので、解体費用はこのようになりました。
連棟住宅(長屋・テラスハウス)の切り離し解体工事になると、隣の住宅とのつながっている状況によって費用感は大きく異なってきます。
<連棟住宅の種類>
・屋根だけがつながっているケース
・基礎のコンクリート土間がつながっているケース
・壁がつながっているケース
屋根だけがつながっているケースと基礎のコンクリート土間がつながっているケースでは、そこまでお見積り費用に影響はありません。
規模にもよりますが、数万〜10数万円程度の上乗せで済む場合が多いのではないでしょうか。
一方で、壁がつながっているいわゆる長屋の場合は、建物を切り離しするには大掛かりな工事が必要になります。
法的に、区分所有者の事前許可も必要になってきます。
切り離しにあたって重機は使用できないので、職人による手壊し解体をする必要があり、なおかつ切り離した外壁の耐震性、耐火性、耐水性を満たす補修作業が追加でかかってきます。
当然建物の外壁一面全部なので、かなりの補修面積になりますので、補修作業だけで100万円以上はかかってくると考えていた方がいいでしょう。
この補修にかかる費用は、隣に住む住宅の施工なのですが、負担するのは解体する側の所有者様になりますのでご注意ください。
今回の現場は、お見積り時の現地調査の段階では、「屋根だけがつながっているケース」に該当しており、その予定で切り離しと解体工事のお見積り費用を算出しています。
それでは、実際のお見積りを見ていきましょう。
実際の連棟住宅(長屋・テラスハウス)の解体施工に関するブログはこちらにまとめていますので、切り離しの施工に関して知りたい方はこちらをご覧ください。
つながり方ごとの追加費用の目安
連棟住宅の切り離し解体の費用は、隣の建物とどこがつながっているかで大きく変わります。
| つながっている部分 | 追加費用の目安 | 主な作業 |
|---|---|---|
| 屋根だけ | 数万〜10数万円ほど(今回は65,000円) | 屋根の取合い部分の切り離しと、雨養生 |
| 基礎・土間 | 数万〜10数万円ほど | 切り込みを入れて、手作業で縁を切る |
| 壁(界壁) | 補修だけで100万円以上になることも | 手壊しでの切り離しと、隣家の外壁の補修 |
※本文の目安をまとめたものです。規模や隣家の状態によって変わります。
屋根や基礎だけのつながりであれば、総額への影響は比較的小さく済みます。一方、壁がつながっている場合は、切り離した面を新しい外壁として仕上げる補修が必要になるため、費用が大きく増えます。
見積りを依頼するときは、つながっている部分が分かる写真や、建物の登記事項証明書があると、より正確な金額をお出ししやすくなります。
連棟住宅(長屋・テラスハウス)の解体費用の注意点

今回の現場で実際のお見積りで金額に反映されているのは、、、
屋根取合い部切り離し 65,000円
だけとなります。
厳密に言うと、切り離し解体で隣地の壁との距離が短かったので、重機を使用できない現場だったのですが、間口が狭い土地だったので、もともと重機は使用できない手壊し解体が前提の環境でした。
切り離し解体工事では、壁がつながっているケースでなければ、お見積り費用ではそこまで影響は見られませんが、、、
気をつけてほしいのが施工部分なのです。
解体費用に表れない注意点を見ていきましょう。
間口が狭く、手壊しが前提になる現場の費用
今回の現場は、間口が2m弱と狭く、重機を敷地に入れられないため、建物の解体はほとんどが職人による手壊しでした。
手壊しは重機での解体に比べて、人手と日数がかかります。そのため、同じ広さの木造住宅でも、1坪あたりの費用は高くなる傾向があります。今回の1坪あたりの費用は約10.4万円で、切り離しよりも、手壊しが前提の環境であることが金額に表れています。
なお、基礎や土間は、小型の重機を入れて解体しました。建物の上の部分は手壊し、地面に近い部分は小型の重機と、場所によって方法を使い分けています。
連棟住宅(長屋・テラスハウス)の解体費用に表れない注意点
屋根が繋がっている場合は切り離しのコミュニケーションが重要

屋根が繋がっていると、電気線やインターネット回線も連棟住宅(長屋・テラスハウス)にお住まいの他の方と共有で使用されている可能性が高いです。
現場で電気線やインターネット回線を切ってしまうと、他の住民の方が電気やインターネットを使用できない状況になってしまいます。
もし、切り離し解体をする住宅に電気線やインターネット回線が接続されていた場合、どこに接続し直すのか他の住民の方と事前に協議をした上で、電力会社さんやインターネット回線会社さんに線を延長してもらい、接続し直してもらう必要があります。
最近は、特に住宅解体の現場に、日本語のコミュニケーションがそこまで得意ではない外国籍の方も増えてきていて、意外とそんなコミュニケーション不足からライフラインに関するトラブルは発生しやすくなります。
ただでさえ、連棟住宅の切り離し工事で不安になっている住民の方には、ライフラインのトラブルは避けたいところです。
基礎が繋がっている場合は技術が伴う縁切りハツリ作業が必要

屋根の場合、まだ電気が止まったり、インターネットが止まったりで済みますが、もっと怖いのが基礎です。
今回お見積りの現地調査の段階ではわからなかったのが、基礎のコンクリート土間が隣の住宅とつながっていたことです。
もし、基礎のコンクリート土間が隣の住宅とつながっていてるにも構わず、重機で壊していったら隣地の住宅の構造に大きなダメージを与えてしまいます。
基礎ですから、住宅が傾くこともあり得ますし、耐震性も影響が間違いなく出てくるでしょう。
この場合、縁切りと言って、土間を綺麗に2つ切り分ける施工が必要になり、それなりに慎重に作業を行うものになります。
このあたりも、職人さんが切り離し解体工事を経験しているかどうかが大事になり、解体が始まる前にどんな職人さんが解体工事をするのか確認した方が良さそうです。
隣地の建物の壁の距離が短いので慎重な作業が必要

長屋で壁がつながっているわけではなくとも、隣地の壁と壁の間が狭いので単管パイプを使用した頑丈な養生はできないので、シートを垂らすだけになってしまいます。
ですので、重機は使用できずに、職人の手壊し解体となります。
もし、隣地に近い壁をシートを垂らしただけの状態で重機で壊すと、解体材の落下によって最悪事故にもつながりますので、お見積りの段階で解体業者さんに施工方法を事前に確認してほしいところです。
このように、連棟住宅(長屋・テラスハウス)の場合、お見積り金額には表れない施工面で注意すべきポイントがいくつかありますので、解体業者がしっかり施工まで考えているかご確認の上、発注されることをおすすめしています。
見積りの段階で確認したい、追加になりやすい費用
連棟住宅の切り離し解体では、見積りの時点では分からず、工事中に費用が増えることがあります。発注の前に、次の点を業者と確認しておきましょう。
| 項目 | 追加になりやすい理由 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 基礎・土間のつながり | 床下や地中は、壊すまで見えない | つながっていた場合の作業と費用の考え方 |
| 電線・通信線の付け替え | 隣家の線が、解体する建物を通っていることがある | 電力会社・通信会社への依頼の時期と費用 |
| 隣家の補修 | 切り離した面の状態は、解体後に分かる | 補修を誰が行い、費用を誰が負担するか |
| 雨養生の範囲 | 隣家の外壁の傷み具合で、範囲が広がる | 養生を広げた場合の費用 |
今回も、見積りの段階では分からなかった基礎・土間のつながりが、工事中に見つかりました。その場で縁切りの作業に切り替え、隣家の基礎に影響を与えないよう、カッターで切り込みを入れてから手作業で切り離しました。
見積り費用内訳の解説

それでは、最後に解体費用の内訳を見ていきましょう。
今回の見積り内訳の一覧
| 項目 | 金額 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 仮設工事 | 209,600円 | 養生の組み立て・ばらし、散水設備、土間を解体する重機の回送 |
| 解体・撤去工事 | 866,476円 | 手壊しでの解体、屋根取合い部の切り離し(65,000円)、基礎・土間の解体 |
| 解体材運搬・処分 | 411,000円 | 木くず、混合廃棄物、コンクリートガラ |
| 総額 | 1,716,000円 | 消費税込み(要確認) |
延床面積は約54.48㎡(約16.5坪)です。切り離しの費用は総額の4%ほどで、費用の大部分は、手壊しでの解体と解体材の処分が占めています。建物が小さくても、木くずや混合廃棄物、コンクリートガラを分けて処分するため、処分費は一定の金額がかかります。
仮設工事
仮設工事は、209,600円になります。
建物の養生組み立てとばらし作業、散水設備、土間を解体する際の重機の回送費用がこれに当たります。
解体・撤去工事
解体・撤去工事は、866,476円となります。
今回は、躯体は手壊し解体でしたが延床面積が小さかったので、なおかつ切り離しも屋根だけでしたので、金額は低く済みました。
屋根取合い部の切り離し費用は65,000を計上しています。
解体材運搬・処分
解体材運搬・処分は411,000円となります。
躯体の木くず、混合廃棄物、基礎と土間のコンクリートガラを合わせた金額がこちらになります。
よくある質問
Q. 長屋の切り離し解体には、いくらかかりますか?
A. 今回の延床約17坪の木造2階建てでは、総額171.6万円でした。屋根だけのつながりなら切り離しの追加費用は数万〜10数万円ほどですが、壁がつながっている場合は、補修だけで100万円以上かかることがあります。
Q. 切り離した後の、隣の家の補修費用は誰が負担しますか?
A. 一般的には、解体する側の所有者が負担します。補修の範囲と費用は、工事の前に隣家の方と決めておくと安心です。
Q. 隣の家の同意がなくても、解体できますか?
A. 建物が1棟の区分所有建物として登記されている場合は、ほかの所有者の同意が必要です。そうでない場合も、工事の内容を説明し、書面で合意しておくのが基本です。
Q. 見積りの後に、費用が増えることはありますか?
A. 基礎や土間のつながりなど、壊してみないと分からないことが見つかった場合に、増えることがあります。見積りの段階で、そのときの対応を確認しておきましょう。
Q. 電線やインターネットの線は、誰が付け替えますか?
A. 電力会社や通信会社に依頼して付け替えてもらいます。どこに接続し直すかを、隣家の方と事前に話し合っておく必要があります。
Q. 長屋を解体した後、建て替えはできますか?
A. 建物を建てるには、原則として幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります。間口が狭い場合は建て替えられないこともあるため、解体の前に確認しましょう。
Q. 間口が狭い家は、なぜ解体費用が高くなるのですか?
A. 重機を敷地に入れられず、手壊しが中心になるためです。手壊しは重機での解体より、人手と日数がかかります。
まとめ
いかがでしょうか?
連棟住宅(長屋・テラスハウス)の切り離し解体工事の費用のイメージはつきましたでしょうか。
連棟住宅(長屋・テラスハウス)の切り離し解体工事では、費用以外の施工の部分が実は大事になってきます。
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット
解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、
騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場
これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
連棟住宅の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
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