ビル屋上の構造物をクレーンで撤去する費用を公開|概算141.9万円の内訳と、テナント入居ビルで費用が上がる理由

2026/10/20更新
<解体業者が教える3つのポイント>
- ビルの屋上にあるコンクリートの基礎を撤去する見積りは、概算で1,419,000円でした
- 費用が上がった主な理由は2つです。幼稚園などが入居していたため、音と振動の小さい工法を選んだこと、コンクリートが重く、クレーンで下ろす必要があったことです
- 荷上げ・荷下ろしと交通誘導員など、屋上ならではの費用が、内訳の約2割を占めています
目次
見積り価格

今回はお見積り金額は概算にはなるのですが、1,419,000円となりました。
解体業者では、ビルの屋上の物置などの構造物や植栽など撤去をすることも多くあります。
ビルの屋上の構造物を解体・撤去する際に、どのようなポイントが解体費用に影響があるのか、解説していきたいと思います。
お見積り発注に前のご検討段階のご参考になれば幸いです。
解体費用ではなく、実際の施工がどうなるかを知ってみたい場合は、こちらのブログをご確認ください。
ビルの屋上構造物のクレーン撤去作業で注意すべき2つのポイント【解体業者が解説】
概算見積りと本見積りの違い
今回の金額は、現地調査の前に出した「概算」です。概算見積りと本見積りには、次のような違いがあります。
| 項目 | 概算見積り | 本見積り |
|---|---|---|
| もとにする情報 | 図面や写真、お電話でのお話 | 現地調査で確認した内容 |
| 数量 | おおよその量で計算 | 実際に測った量で計算 |
| 金額の確かさ | 変わる可能性がある | 工事の内容が変わらなければ、基本的に変わらない |
| 使いみち | 予算の検討や、社内の稟議 | 発注の判断 |
屋上の撤去は、構造物の大きさや、クレーンを据える場所によって費用が大きく変わります。発注の前には、必ず現地調査を行い、本見積りで金額を確定させます。
ビル屋上構造物の解体費用の注意点

建物の入居状況によって解体費用が高くなる

布基礎撤去に、490,320円
切りつけハツリ工事に、108,960円
このような金額になっています。
ウォールクラッシャー想定とお見積りには記載しておりますが、確かにブレーカーというハツリ機械をすればもっと金額は安くできるかもしれません。
リプロ工法
建物の屋上の構造物を解体する際に、まず気をつけないといけないのが「騒音」と「振動」の問題です。リプロでは、安心・安全な施工を第一に、クレームの来る可能性の高いブレーカーはなるべく使用しない施工方法を考えます。
コンクリート製の構造を早く解体できるのが、ブレーカーというハツリ機械なのですが、こちらを使用すると非常に大きな音と振動が出ます。
ビルなどに入居テナントがある場合、屋上で日中に作業をしたとすると、その下の階のテナントは営業に大きな支障が出てしまいます。
特に、今回は幼稚園とスクールが入居されていたので、ブレーカーの使用はする訳にはいかず、騒音を出さないような施工を選択する必要がありました。
騒音を抑える施工を優先すことになる

この際に、使用するのがウォールクラッシャーというクワガタの大きなハサミのような機械です。
この機械を使って、コンクリートを運べるサイズにパチンパチンと切っていきます。
そうすることで、下に振動が響くような施工をせずに、コンクリートを解体できるのですが、、、
デメリットとして作業時間が増えてしまうため、どうしてもお見積り金額は少し高くなってしまうケースが多いです。
ですが、とにかく安く、早くを優先してトラブルに巻き込まれることは本末転倒であり、何より施主様にご迷惑をお掛けすることにつながります。
屋上の解体の対象物が大きいと解体費用が高くなる

続いて、解体する対象物によって、解体材の運搬の処理が変わってきます。
例えば、物置のようなものでしたら、運べるサイズに解体して、階段もしくはエレベーターから運び出すこともできます。
今回はコンクリート製の基礎でしたので、とても人力で運び出せる重さと量ではありませんでした。
こういった場合は、クレーン車を使用して屋上から運び出しをしていきます。
クレーンのレンタル費用が日数分だけかかる
今回はクレーン車の使用に、154,000円を計上しています。
クレーン車もビルに使用するような大型のものは、解体業者が自社保有しているケースは少なく、レンタルになる場合が多いです。
解体材の量によって、運び出しの日数がかかってくる分だけ費用はかさんできます。
今回は布基礎でしたが、もし屋上にコンクリート土間が一面に敷かれていて、それを全て撤去するとなると、結構な日数が必要になってきます。
ですので、解体する対象物から出る産業廃棄物の量によって金額は変動していきます。
交通誘導員の人件費が日数分だけかかる
交通誘導員の配置に、40,000円を計上しています。
クレーン車を使用するとなると、道路の通行止めの許可を取得して、交通誘導員を両サイド1名ずつの配置が必要になります。
現在、交通誘導員の人工は、1日20,000円が相場になりますので、こちらもクレーン車を使用する日数分だけ費用がかさんできます。
それでは、お見積りの内訳明細を細かく見ていきたいと思います。
屋上の撤去費用を左右する要因
| 要因 | 増える費用 |
|---|---|
| 下の階にテナントや住人がいる | 音と振動の小さい工法を選ぶため、解体の手間と日数 |
| 撤去する構造物が大きい・重い | クレーンの使用日数、解体材の処分費 |
| エレベーターや階段で運べない | クレーンでの荷上げ・荷下ろし |
| クレーンを道路に据える | 道路使用の手続き、交通誘導員の人件費 |
| 作業できる日・時間帯が限られる | 日数の増加、休日や夜間の作業の場合は割増 |
| 防水層まで撤去が及ぶ | 防水の補修(防水工事の業者の費用) |
今回は、このうち上の4つが当てはまっていました。
見積り費用内訳の解説

今回の見積り内訳の一覧
| 区分 | 項目 | 金額 |
|---|---|---|
| 解体・撤去 | 資機材の搬入・荷上げ | 50,000円 |
| 布基礎の撤去(ウォールクラッシャー) | 490,320円 | |
| 切りつけハツリ工事 | 108,960円 | |
| その他解体材の撤去 | 約100,000円 | |
| 荷下ろし・処分 | 解体材の荷下ろし(クレーン) | 154,000円 |
| 交通誘導員(1日2万円×2名と推定) | 40,000円 | |
| 解体材の運搬・処分 | 252,000円 | |
| 合計 | 概算(消費税込みかは要確認) | 1,419,000円 |
最も大きいのは、布基礎の撤去の490,320円です。荷上げ・クレーン・交通誘導員の3つを合わせると244,000円で、記事に記載の内訳の約2割になります。地上での解体にはない、屋上ならではの費用です。
解体・撤去工事
資機材搬入・荷上げ 50,000円
布基礎撤去 490,320円
切りつけハツリ工事 108,960円
その他解体材撤去 約100,000円
明細の内訳は、このようになります。
作業場所が屋上になるため、資材と機材の荷上げも費用に入ってくるのが特徴です。
解体材処分
解体材荷下ろし 154,000円
交通誘導員 40,000円
解体材運搬・処分 252,000円
解体材荷下ろしは、ラフタークレーンを使用した屋上から、1階の道路側まで解体材を下ろすための費用に当たります。
ここから、産廃処分場への解体材を運ぶための費用が別途252,000円かかることにご注意ください。
屋上の撤去費用を抑える工夫
- 撤去するものをまとめる:室外機や看板、物置など、ほかにも撤去したいものがあれば、一緒に依頼すると、クレーンや交通誘導員を一度の手配で済ませられる
- 防水の改修と時期を合わせる:防水工事と同じ時期に撤去すると、段取りや養生をまとめられる
- 作業日をテナントと調整する:音の出る作業を休みの日に集中させるなど、工法の選び方の幅が広がる
- 図面や写真を用意する:構造物の大きさや、建物の前の道路の状況が分かると、概算の精度が上がる
リプロでは、現地調査の際に、クレーンを据える場所や搬出の経路も確認したうえで、本見積りをお出ししています。
屋上の撤去の見積書で確認したいポイント
屋上の撤去の見積書では、地上の解体にはない項目が含まれます。複数の業者の見積りを比べるときは、次の点が書かれているかを確認しましょう。
- 荷上げ・荷下ろしの方法:クレーンを使うか、階段やエレベーターで運ぶか
- クレーンの大きさと使用日数:何日分の費用が入っているか
- 交通誘導員の人数と日数:道路を使う日数と合っているか
- 解体材の量:処分する量が、トラック何台分を想定しているか
- 工法:音と振動の小さい工法か、その分の手間が入っているか
- 防水の補修:補修が必要な場合、誰が行い、費用はどこに含まれるか
項目が「一式」でまとめられている場合は、中身を確認しておくと、後からの追加費用を防げます。
よくある質問
Q. ビルの屋上の構造物の撤去には、いくらかかりますか?
A. 今回のコンクリートの基礎の撤去では、概算で141.9万円でした。撤去するものの大きさや量、工法、クレーンの使用日数によって大きく変わります。
Q. 屋上の撤去に、クレーンは必ず必要ですか?
A. 物置など、解体して階段やエレベーターで運べるものは、クレーンを使わないこともあります。コンクリートのように重く量が多いものは、クレーンで下ろすのが一般的です。
Q. 交通誘導員の費用は、どのくらいですか?
A. 本文のとおり、1人1日2万円ほどが相場です。クレーンを道路に据えて通行を止める場合は、両側に1名ずつ配置するため、1日あたり4万円ほどかかります。
Q. テナントが入居したまま、屋上の撤去はできますか?
A. できます。音と振動の小さい工法を選んだり、作業する日や時間帯を調整したりして、営業への影響を抑えながら進めます。
Q. 屋上の構造物を撤去すると、防水工事も必要になりますか?
A. 構造物が、防水層の上のコンクリートに載っているだけなら、影響は小さく済みます。屋上の床から立ち上がっている場合は、撤去の後に防水の補修が必要です。
Q. 概算の金額から、本見積りで変わることはありますか?
A. 現地調査で、構造物の大きさや量、クレーンを据える場所などを確認した結果、金額が変わることがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
屋上から構造物を解体して、荷下ろしをして、処分する費用のイメージができましたでしょうか?
実際には、構造物の大きさや量によって大きく金額は変わりますので、クレーンを利用した撤去をご検討のお客様はぜひご連絡なさってください。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
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ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
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・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
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クレーンを使用した建物の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
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