物置撤去の見積り公開・原価の解説【高額になるケース】
更新日:2022年3月18日更新
<解体業者が教える3つのポイント>
・物置撤去の見積もりを大公開
・撤去費用の内訳を項目ごとに細かく解説
・撤去費用の原価を解体業者がしっかりと解説
目次
物置・倉庫、プレハブなどの撤去は、7~30万円が相場と以前のブログでお伝えしていました。
前回は、住宅の庭に置かれた一般的な物置の撤去で安い費用で済む見積りを公開させていただきましたが、今回は高額になってしまう物置の撤去には、どんなケースが考えられるのでしょうか?
見積り価格
こちらのケースでは、金額は24万円(税込)となりました。
ええ?物置の撤去に24万円もかかるの!?
はい、そうです汗
・物置内に不用品がある
・物置の下にコンクリート土間やブロックの基礎がある
この二つのケースは金額が高くなる要因となっています。こちらの二点は下記で解説していきます。
この24万円という金額は、解体・撤去施工にかかった原価を今回のブログで解説しますので、実際にこれだけの費用がかかるというのが何とくなくでも掴んでいただければと思います。
さあ、その気になる内訳を、今回は大公開してしまいましょう!
見積り費用内訳の公開
不用品処分工事 92,000円
物置解体工事 65,000円
解体材運搬・積込・処分 50,000円
現場諸経費 16,560円
となります。
それぞれの費用の内訳をさらにみていきましょう。
不用品処分工事の内訳
不用品類片付け・小運搬積込 32,000円
不用品類運搬・処分 36,000円
枝葉類運搬・処分 24,000円
の三項目となります。
不用品類片付け・小運搬積込とは、物置・倉庫、小屋の中に、結構な量の不用品がそのままになっており、それを、作業員4人で3tダンプまで運び出し、荷台に積むのにかかった費用のことです。
不用品類運搬とは、解体材を荷台に載せたダンプを産廃屋さんに運ぶのにかかったダンプの使用量や軽油代になります。不用品類処分とは、産廃屋さんに、運んだ解体材を捨てるのにかかった費用のことです。
枝葉類運搬・処分とは、物置・倉庫、小屋の周囲にあった枝葉も合わせてダンプまで運び出し、産廃屋さんまで運搬して、処分するのにかかった費用のことです。
倉庫の中の不用品
今回のケースでは、物置の中にこのような不用品(写真は一部)があり、これらを4人の作業員で物置の設置されたお庭の奥から運び出しを行って、道路のダンプに積み込みを行いました。一日で不用品と物置の撤去を行うとすると、4人の作業員が必要となり、3tダンプは3台のゴミが発生しています。
お庭にあった枝葉
これもプチ解体ではよくあることなのですが、ブロック塀の撤去や物置の撤去に合わせて、お庭にあるもう手入れは出来ずに伸び切ってしまった木や、その枝葉を撤去して欲しいとのご相談は結構あります。
こちらも、作業員4人で枝葉をまとめて、お庭の奥から道路のダンプまで小運搬して、積込するとそれなりの時間がかかってしまいます。
いかがでしょうか?
物置や倉庫、プレハブの中に不用品があると、10万円近くもの追加の費用がかかってしまうのです。
解体業者でこの不用品を処分することも出来ますが、その場合、産業廃棄物として有料で処理する必要があるため、一般の方にはびっくりする金額になっています。
ですので、、、
不用品がある場合は、解体業者が撤去作業を開始する前に、できるだけお客様ご自身で、一般ゴミ、または粗大ゴミとして処分することをお勧めしております。
物置解体工事の内訳
物置解体 65,000円
これはそのまま、作業員が物置をバラして、解体していくためにかかった費用のことです。
今回のケースでは、物置には珍しく木製でした。
通常のスチール製やプラスチック製でしたら、錆び付いていなければ、ボルトとナットを外して行けばすぐバラせるのですが、一枚一枚板を剥がしていっため、作業時間がかかり金額が高くなっています。
基礎にコンクリート土間が敷かれている
さらに、今回高額になった理由として、基礎にコンクリート土間が敷かれていました。
もし、基礎がコンクリートブロック四隅に置かれていただけでしたら、そのままヒョイっと運べるのですが、コンクリート土間となると、電動のコンクリートハンマーによるはつり作業で、コンクリートをバラバラにして運び出しをする必要がなります。
今回のように、もしコンクリート土間が敷かれていた場合、はつり作業を行う人が1人、はつり作業の補助を行う人が1人、解体材を小運搬してダンプに積込を行う人が2人と、この土間撤去でそれなりの作業となります。
物置の下が、すぐに土なのか、コンクリートブロックが並べられているのか、コンクリート土間なのかがとても大事になりますので、こちらはお問い合わせ時に必ず確認させていただいております。
解体材運搬・積込・処分の内訳
解体発生材小運搬・積込 24,000円
木くず運搬・処分 10,000円
コンクリートガラ類運搬・処分 16,000円
こちらも、物置を解体して発生した解体材を、ダンプまで運んで荷台に積み込んで、産廃屋さんまで運搬して、処分するのにかかった費用のことです。
今回は物置だけではなく、基礎のコンクリート土間とブロック基礎の解体も含まれていたので、電動工具で基礎を壊していく作業もあり、65,000円の費用を計上することになりました。
物置や倉庫は、通常スチール材が多いので、鉄くずとして買取ができるのですが、今回は物置が木材でできていたため、木くずとしてお金を払って処分する必要がありました。プレハブに関しては、木質であったり、ユニット出会ったり、鉄骨であったり様々な構造になります。
そして、基礎部分のコンクリート土間を壊して発生したコンクリートも、コンクリートガラとして有料で捨てる必要があります。
現場諸経費
16,560円
最後に、現場諸経費とは、例えば解体する時に使用したサンダーやセイバーの歯代、解体発生した解体材をまとめるための袋(通称ガラ袋)代、モルタル補修がある場合のモルタル代などに当たります。
以上と、なります。
原価の算出方法
原価は、弊社では人工費用、産廃処分費用、運搬費用、現場諸経費を元に、原価計算を行い、お見積もりを作成しております。
人工費用
一日で作業を終える想定で、物置内の不用品や、枝葉の処分、基礎のコンクリート土間撤去もあったので、トータル4人で作業を行いました。
現在(2020年時点)では、建設現場での作業員の人件費は、人手不足の影響から高騰しており、建設業界では東京都内近郊で1人工20,000〜25,000円(法定福利費含む)が相場となっています。そうなると、人工(にんく)代は4人で合計80,000~100,000円になります。
産廃処分費用
今回は、木くず、混合ガラ、コンクリートガラ、そして廃プラスチックの数万円の処分費用が今回発生しました。
こちらは、弊社で運搬したあと、産廃屋さんにゴミとして捨てるための費用になります。
運搬費用
解体で発生した解体材を、2tまたは3tトラックで産廃屋さんに運ぶための費用です。それは、トラックの購入価格、年間使用した燃料代、メンテナンス費用を稼働日数で割った金額で、一日利用した場合の金額を算出して計上しています。
今回施工規模が大きいので、3tダンプ3台で向かったので、これも数万円の金額になります。
経費
あとは、解体する時に使用したサンダーやセイバーの歯代、解体発生した解体材をまとめるための袋(通称ガラ袋)代など数千円の費用がかかってきています。
いかがでしょうか?
人工費用、産廃処分費用、運搬費用、現場諸経費を合わせると、ざっくり10万円代中盤を超える金額がかかることになります。税込価格で24万円の数字になるのは、このような費用が発生しているからなのです。
物置・倉庫やプレハブの撤去に24万円(税込)なんて、そんなのぼったくりだ!
、、、なんてことはなく、実はしっかりとした原価計算に基づいて金額は算出させていただいております。
続いては、見積りの条件について公開します。
物置の見積りで確認してほしい注意点
こちらは、お客様と思いも寄らないトラブルに発展することを避けるために、いくつか条件を提示させていただくことがあります。
とは言っても、一方的にお客様に不利益になるような条件などはなく、主に言った言わないのトラブルにならないようにするためです。例えば、今回は下記のような条件を記載しております。
※工事について
⑴見積書記載意外の工事【地中障害物撤去/指定範囲外工事等】は含みません。
今回のケースでは、基礎としてコンクリート土間があったので、土間を撤去した際に、地中に埋まった大きな障害物があって、人手ではとても処理できない場合もあります。その際は、油圧ショベルで掘り起こして処分する必要があるので、もし撤去するならば、その費用は別途かかってしまいますよ、ということを事前に説明させていただいています。
※工事について
⑷作業時には、現場前道路に搬出車両を駐車して作業する想定の見積となります。
⑸工事は1日で完了する想定です。
こちらの記載は、今回は不用品や枝葉の撤去があったので、搬出する解体材が多くなっています。もし、現場に駐車のスペースがなく、歩いて数分のコインパーキングに駐車するとなると、作業員4人で作業を行ったとしても、とても作業は1日では終わらなくなってしまいますので、このような説明をさせていただいております。
あとは、プチ解体では電動工具を使用することが多いため、電源をお借りしたいのと、コンクリート部分を工具で解体する際に、ほこりが舞うので、そのためのお庭の水をお借りしたりといった内容の記載をさせていただいています。
外構撤去は解体業者リプロに写真を送れば見積もりはすぐ!
原価から考えると、見積り費用の金額の理由がはっきりとわかってきます。
これまで、情報が全く公開されてこなかった解体の見積り。
ちゃんと、見積り金額には根拠があります。
施工の金額を減らそうとすればするほど、それは工事の品質に影響が起こります。
それは、作業員を減らすことになったり、経験の少ない外国人の方々だけで施工をすることになったり、短期間で大雑把に施工してしまったりして、思いも寄らない施工ミスや、近隣トラブルに発生したりしてきます。
リプロではこれから、これまで公開されてこなかった解体業界の見積りについて、皆様に知っていただきたく、自社の見積り情報を公開していきたいと思います。
もし物置や倉庫、プレハブをこのままにしていたら近隣の人にとって危ないなと思われたら、解体、撤去のため、解体業者のプチ解体をご検討してみてくださいね。
外構の撤去を行うプチ解体であれば、住宅解体とは異なり、現地調査を行わずに、写真と電話で見積もり金額のご提示が可能です。
まずは、お気軽に現地の解体対象物の写真をお送りくださいね!
物置の撤去費用が一般的な費用で済む場合のお見積りと、解体業者が実際に施工する時に注意している内容をまとめていますので、ぜひご覧ください。
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