鉄筋コンクリート(RC)造のビルの解体費用と工事の流れを実際の施工事例で紹介
<解体業者が教える3つのポイント>
・RC造のビルの解体の特徴を解説
・施工にあたって解体業者の目線で解説
・実際の解体作業を画像付きで解説
目次
1.4 杭・ピット・フーチングの有無によって金額が全然変わる
3 鉄筋コンクリート(RC)造のビルはどこに解体を依頼すればいいの?
鉄筋コンクリート(RC)造ビルの解体費用の特徴
解体費用の特徴
鉄筋コンクリート(RC)造ビルの解体費用の特徴として、まずは工期が長くなる傾向にあるのと、それに伴って解体費用も高くなる傾向にあります。
鉄筋コンクリート(RC)造の解体費用の相場は、他の解体サイトを見ても坪4~8万円くらいが相場ではないでしょうか。
ただ、坪4~8万円というと、価格に倍の差が発生しています。これって相場って言えますでしょうか笑?
なぜこのようなことが起こるかというと、、、
鉄筋コンクリート(RC)造と言っても、周辺の環境、アスベストの有無、杭・ピット・フーチングの有無によって金額は全く異なってくるからです。
「特にビルとなると、都心部で狭い敷地にめいいっぱい建てられていて、隣地もビルで、歩行者も多いから時間をかけて壊すしかないよな。」
「そして、もしアスベストレベル1〜2があったら、その処理に建物全体を覆って外にアスベストが舞ってしまうことがないように養生で特別な除去をして、アスベスト用の特別産廃処理をして、、」
「ビルの階数も高くなると、杭やピット構造、フーチングで基礎をガチガチに固めていると杭抜きと基礎撤去で金額が、、」
などなど、多くの懸念材料が発生してきます。
現場を知れば知るほど、RC造を坪4万円で安く簡単に壊せます!なんて無責任なことはとても言えません。。
これって、最近は本当に多くなってしまいましたが、何社も解体業者で見積もりを競い合わせて、価格を安くして、、
というより、、、
そもそも原価計算がしっかりできているのか
施工管理計画がしっかりできているのか
懸念材料を見積もり段階で全て洗えていて発注者様に報告できているのか
安請負をして後で不当な追加費用の請求はないのかどうか
など。
解体業者の信頼性の問題の方が大事な気がしてなりません。
お客様が安心して発注できる解体業者を一社探してみてくださいね。
さて、それでは解体費用が大きく変わってしまう要因を一つ一つ見ていきたいと思います。
RC造ビルの解体費用について具体的に知りたい方は、実際のお見積りをこちらで公開していますので、ご覧になってください。
鉄筋コンクリート(RC)造ビルの解体費用の見積り公開【ビルならではの特徴を項目別に解説】
周辺環境によって金額が全然変わる
ビルとなると、都心部で駅が近く、歩行者が多い環境が考えられます。
そして、狭い立地で解体にあたって必要な産廃ダンプを置くスペースも限られていて、交通誘導員が必要になるパターンが多いです。
数ヶ月間にわたってビルを解体している間、交通誘導員(人件費1名で20,000円前後が相場)を数名置くだけで、数百万円以上のコストになることも多いです。
狭い立地のため、産廃の運び出しも丁寧にする必要があり、ダンプも多いなサイズが入らないと小さなサイズで何度も産廃処理場と現場を往復する必要が出てきます。
重機の解体は、屋上から解体を始めますが、こちらも隣もビルとなると日中は当然大きな音は出せないので、丁寧にゆっくりとした作業になってしまいます。
このように、周辺環境によって、交通誘導員の設置の必要性や、作業スピードは全く変わってきますので、解体費用に大きな影響が発生します。
アスベストの有無で金額が全然変わる
通常、木造住宅の解体などではアスベストレベル3が多く、金額にして十万数円規模で除去できることも多いので、そこまで大掛かりな工事にはならないのですが、ビルのような大きな建物になると、アスベストレベル1~2が出てしまうと、、、
アスベストの撤去に、建物の解体費用総額ほどの金額がかかる場合もあります。
最近は法令改正もあり、アスベストの除去の規制がとても厳しくなりました。法令遵守をし、きっちりとした除去をするのはいいのですが、その分発注者様のご負担も増えており、なかなか難しいなとも感じます。
解体をする建物にアスベストが入っている可能性のある建材が含まれている場合は、アスベストが入っているかどうかの検体検査は必ず必要になってきますので、ご注意ください。
杭・ピット・フーチングの有無によって金額が全然変わる
ビルとなると、階数も高くなるので建物を支えるために、地中に杭やピット構造、フーチングが埋められている可能性が高いです。
もし、建築時の設計図面があれば、事前にお見積り金額に杭抜きなどの費用をご提示できますので、図面がある場合は解体業者に見せることをお勧めしています。
もし、設計図面がなかった場合、地中に何が埋まっているかわからないので、建物を壊した後になってから杭抜きやフーチングの撤去の追加費用で数百万円以上の請求が発生する場合がありますので、できる限り事前に把握されることをお勧めします。
いかがでしょうか。さまざまな懸念材料があることがお分かりいただけましたでしょうか?
それでは、実際に弊社で解体した鉄筋コンクリート(RC)造ビルの工事の流れをご紹介していきたいと思います。
鉄筋コンクリート(RC)造ビルの解体工事の流れ
隣地・道路使用許可申請・各種届出
この事例では、ビルの立地は駅から近く、歩行者も多く、解体するにあたって決してやりやすい環境ではなかったのですが、隣地が空き地になっていたので助かりました。
こちらの使用許可をいただき、また道路部分も行政に使用許可を得ることで、狭いながらも産廃搬出のスペースを確保することができました。
道路部分を使うので、交通誘導員を1名40日間置くことになりました。
防音パネル養生
まずは、解体する前に養生を防音パネルで行っていきます。
住宅の解体ですと、養生シートで済みますが、ビルの場合は解体材が地上に落ちてしまうなんてことが絶対ないようにパネルで頑丈に養生をする必要があります。
また、工期が長くなるため、仮設の事務所とトイレも設置していきます。
屋上物置・浄化槽・受水槽の撤去
屋上部分には、物置と、浄化槽、受水槽が設置されていたため、これらを手壊し解体でまず撤去していきました。
内装材の撤去
屋上をあらかた綺麗にしたら、今度は内装を撤去して、室内をできるだけ何もない状態にしていきます。
当然、内装も分別解体で木屑、混合廃棄物に分けて搬出していきます。
もし内装を残したまま、ぐちゃぐちゃに重機で解体を始めてしまったら、後から分別できなくなり、産廃費用が高額になってしまいます。
きっちり分けて綺麗に搬出する方が、実は早いし、費用も安く済むのです。
重機養生・重機解体
内装を撤去できたら、今度は重機を屋上に揚重して上から建物を解体していきます。
建物の真ん中にダメ穴という1階下に解体材を落とす穴を作り、解体材の搬出は1階部分に産廃ダンプに乗せていきます。
基礎解体・杭抜き
建物部分の解体を終えたら、今度は基礎の撤去をしていきます。
この建物は設計図面から杭が地中に埋まっていましたので、杭抜きをして杭のあった穴を埋め戻しをしました。他に地中埋設物がないか、試掘をしていき、地中埋設物の撤去を終えたら整地をして完了となります。
整地
このように、5階建てのビル綺麗に解体することができました。
4ヶ月間の工期となりましたが、無事に解体をすることができました。
鉄筋コンクリート(RC)造のビルはどこに解体を依頼すればいいの?
鉄筋コンクリート(RC)造のビルの解体の注意すべきポイントと、実際の解体の流れは掴めましたでしょうか?
最近は、弊社でも鉄筋コンクリート(RC)造のビルの解体のご依頼をいただくことも増えてきています。
ビルはこれまでオーナー様が所有されていた大事な資産ですし、ビルの解体は、気を遣う部分が通常の解体とは異なるポイントもいくつかございます。
ビルを解体するって、意外といろんなことに気を遣って工事をしているのがわかっていただけたかもしれません笑
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット
解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、
騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場
これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
空き家の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
もし、お見積りのご依頼ございましたら、ぜひ弊社までご連絡いただけましたら幸いです!
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リプロでは、現在協業していただけるパートナー企業・協力会社様を募集しております。
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