タワーパーキングの解体の流れについて

2026/05/13更新
<解体業者が教える3つのポイント>
・タワーパーキングの解体で注意すべきポイントをを解説
・作業の流れがわかるように解体事例で解説
・実際の解体作業を画像付きで解説
目次
1.1 タワーパーキングの解体は安全に解体作業ができる業者に発注しましょう
1.2 解体前にオーナー様・管理組合にご準備いただきたい資料
タワーパーキングの解体の特徴

こんにちは!
リプロの躯体解体の職長です。
タワーパーキングの解体は、通常の解体と違って、解体業者が気をつけているポイントがいくつかあります。
タワーパーキングの解体は、単なる建築物の取り壊しではなく、複雑な機械装置と鋼構造物が一体化した特殊構造体の解体作業にあたります。
昭和後期から平成初期に建てられた多くのタワーパーキングの装置は法定耐用年数を超えきているものも多くなり、弊社へのお問い合わせも増えてきました。
タワーパーキングの解体で注意すべきポイントを、解体業者の目線で解説していきます。
タワーパーキングの解体は安全に解体作業ができる業者に発注しましょう

まずは、タワーパーキングは、立地の限られた都市部に所在することが多く、狭い空間で非常に高い構造物を解体することになるため、安全に対する意識の高い解体業者に発注することがとても重要になります。
また、高所作業のため、養生パネルの設置、クレーン作業の安定性、そして地下のPIT構造がある場合には、埋め戻し作業、構造にアスベストがある場合の処理など、総合的な解体施工の対応が必要になってきます。
解体業者の中には、木造の住宅に強い会社、内装の解体に強い会社、鉄骨やRC造の高い構造物も解体することができる会社など、それぞれ特徴がありますので、「タワーパーキングの解体の実績がある会社」に発注するのが最も安心感があると言えます。
最近は、外国人だけの解体業者でとても安く解体する業者も多く出てきましたが、タワーパーキングの解体は法令を遵守しながら、安全に作業を進めることができる解体業者に発注するのをおすすめしております。
今回は、実際の解体の事例を見ながら、解説していきたいと思います。
解体前にオーナー様・管理組合にご準備いただきたい資料
タワーパーキング解体のお見積りや施工計画をスムーズに進めるためには、事前にいくつかの資料をご準備いただけると、より精度の高い提案が可能になります。マンションの管理組合様やビルオーナー様からのご依頼の場合、特に以下の情報があると現地調査がより的確に行えます。
- 設置時の竣工図・構造図:パレット枚数、駆動方式、地下PITの深さなどが把握できます
- 直近の保守点検記録:装置の動作状態や油圧系統の劣化具合の確認に役立ちます
- 敷地境界・前面道路の幅員情報:クレーンや産廃トラックの搬入計画に必要です
- 隣接建物の所有関係:養生パネル設置範囲や近隣挨拶の対象を整理できます
- 管理組合議事録(マンションの場合):解体決議の確認、住人への周知状況
これらが揃っていない場合でも、現地調査の中で必要な情報を弊社で確認いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせいただいて問題ございません。
機械式駐車場の構造種類と解体難易度の違い
タワーパーキングと一言でいっても、構造方式によって解体の難易度・工期・費用が大きく変わってきます。代表的な3方式の特徴を整理しておきます。
- 昇降横行式(パズル式):マンションの平置き並列タイプに多く、比較的低層で解体難易度は中程度
- 垂直循環式:観覧車のように内部のパレットが循環する方式。高さ20m前後の鋼構造体で、本記事でご紹介する解体事例もこのタイプに該当します
- エレベーター式(タワー式):中央のエレベーターが昇降して各階に格納する方式。高さ・収容台数ともに大型で、解体には大型クレーンと精密な工程管理が必要
ご自身の駐車場がどの方式に該当するか分からない場合も、装置メーカー名や設置年から判別可能ですので、現地調査時に弊社からご説明いたします。
タワーパーキングの解体工事の流れを実際の事例で紹介
足場と養生パネルの設置

それでは、実際タワーパーキングの解体の流れをご紹介していきます。
タワーパーキングはとにかく高さがあるので、足場を確保しながら、丁寧に養生パネルを設置していきます。
今回の解体施工で本当に良かったのは、立地でした。
解体対象のタワーパーキングは、周囲にある程度の作業スペースが確保で来ていたので、安心して作業を進めることができました。
電気系統と制御装置の撤去

続いては、電気系統の撤去になります。
不要な操作パネル、制御盤、センサー類、配線ケーブルを順次撤去していきます。
油圧ユニットと廃油の回収
今回の解体は、機械式のタワーパーキングとなっておりましたが、もし、油圧式の昇降装置を持つ場合は、内部に含まれる作動油の抜き取りが必要になります。
解体中に油が漏洩し土壌汚染を引き起こせば、多額の浄化費用が発生するリスクがあるため、ポンプを用いてドラム缶等の密閉容器に完全に回収し、「廃油」として専門業者に委託処分する必要があります。
パレットの酸素切断

続いて、車両を積載するパレットを酸素ガスを使用して切断していきます。
タワー内に、車両を載せるためのパレットが大量にあるので、それを一つ一つ切断して手壊し解体を行なっていきます。
パレットの撤去

パレットを酸素で切断したあとは、重機で引っ張って搬出できました。
引っ張り出した後は、産廃トラックに載せられるサイズにしていきます。
大チェーン・ワイヤーの回収
パレットを全て搬出できたら、チェーンとワイヤーを撤去してタワーの中を何もない状態にしてから、鉄骨の構造体をクレーンで撤去していきます。
鉄骨の構造体をクレーンで撤去

クレーン作業で、上から鉄骨の構造を撤去していきます。
都市密集地で多用されるのが「吊り切り工法」です。
これは、建物の構成部材(鉄骨、RC壁、鋼板等)をあらかじめ決められたサイズに、ガス切断またはコンクリートカッターで切断し、クレーンで吊り上げながら地上に降ろしていく工法で進めていきます。
もし、地下までパーキングの空間があれば、地下PIT構造を撤去するかまたは埋め戻す処理が必要になります。
地下PT構造を撤去する場合は、重機によっての大掛かりな撤去作業が必要になり、埋め戻す場合は、水抜き穴を作った上で、砕石を敷き、転圧を行なっていきます。
地中に埋まった構造がそのまま残っていると、次にその土地に建物を建てる際の障害になってしまいますので、土地所有者の方の土地利用によって、作業工程が変わってきます。
タワーパーキング解体の費用相場と内訳
タワーパーキング解体のお見積りをご依頼いただく際に、最も多いご質問が「相場感を知りたい」というものです。実際の費用は、収容台数・構造方式・地下PITの有無・搬入経路の条件によって大きく変動するため、一概には言えないものの、リプロの過去事例を参考に目安をご紹介します。
規模別の費用目安
- 小型(10〜20台規模 / 垂直循環式・昇降横行式):約300万〜600万円
- 中型(20〜50台規模 / 垂直循環式・エレベーター式):約600万〜1,500万円
- 大型(50台以上 / エレベーター式・タワー式):1,500万円〜(個別お見積り)
主要な費用項目
タワーパーキング解体の見積書では、おおむね以下の項目が積み上がります。
- 仮設工事費(足場・養生パネル・搬入路確保)
- 機械装置撤去費(パレット切断・チェーン回収・制御盤撤去)
- 鉄骨躯体解体費(クレーン作業・吊り切り工法に伴う酸素切断)
- 地下PIT撤去または埋め戻し費(水抜き・砕石・転圧)
- 産業廃棄物運搬・処分費(鉄くず・コンクリートガラ・廃油等の品目別処分費)
- アスベスト調査・除去費(含有建材がある場合)
- 諸経費(現場管理費・各種届出費・近隣挨拶対応)
費用を左右する3つの要因
- クレーンの可動範囲:周囲に作業スペースがあるかどうかで、クレーンサイズと配置回数が変わります
- 地下PITの深さ:1〜2層の地下構造体があると、撤去・埋め戻し費用が数百万円単位で増減します
- 鉄スクラップの買取単価:構造体の鉄骨やパレットは有価物として買取の対象となるため、買取分を控除することで実質的な費用圧縮が可能です
リプロでは、自社で産廃の分別・運搬・売却ルートを確保しているため、鉄スクラップ買取分を見積書上で明示し、透明性の高い金額をご提示しています。
タワーパーキング解体に必要な届出・法的手続き
タワーパーキング解体では、一般的な建物解体に加えて複数の届出が法令で義務付けられています。これらを発注者であるオーナー様に代わって適切に処理できるかどうかも、業者選定の重要なポイントです。
- 建設リサイクル法に基づく事前届出:床面積80㎡以上の解体工事は、工事着手の7日前までに都道府県知事への届出が必要
- アスベスト事前調査結果報告:解体面積80㎡以上または請負金額100万円以上の工事は、石綿事前調査結果を労働基準監督署・自治体に報告する義務(2022年4月の大気汚染防止法改正以降に運用が強化)
- 特定建設作業実施届出:騒音規制法・振動規制法に該当する作業を行う際の自治体への届出
- 道路使用許可:公道に大型クレーンや産廃トラックを停める場合に必要
- マニフェスト(産業廃棄物管理票)の発行・管理:廃棄物の不法投棄を防ぐための法定書類
これらの届出を怠ると、発注者であるオーナー様自身にも罰則が及ぶ可能性があります。建設業許可(解体工事業)と有資格者(建築物石綿含有建材調査者等)を社内に擁する総合解体業者を選ぶことで、こうした法令対応をワンストップで任せることができます。
タワーパーキング解体の工期と進行スケジュール
タワーパーキング解体の工期は、規模や立地条件によって変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 小型(10〜20台):約3〜4週間
- 中型(20〜50台):約5〜6週間
- 大型(50台以上):約2〜3ヶ月
工期に影響する主な要因は、近隣調整に要する期間(特にマンション内設置の場合は住人説明が必須)、クレーン作業のための道路使用許可取得、地下PITの処理範囲、そしてアスベスト含有建材が見つかった場合の追加工程です。お見積り段階で「最短工期」だけでなく「想定される変動要因」も併せて確認しておくと、後々のスケジュール混乱を防げます。
タワーパーキングの解体はどこに依頼すればいいの?
タワーパーキングの解体の注意すべきポイントと、実際の解体の流れは掴めましたでしょうか?
弊社でも最近ではタワーパーキングの解体のご依頼をいただいています。
タワーパーキングの解体というだけで、気を遣う部分が通常の解体とは異なるポイントもいくつかございます。
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
タワーパーキング解体に関するよくある質問(FAQ)
Q1. タワーパーキングの解体は見積もりだけでも依頼できますか?
はい、現地調査とお見積りは無料で承っております。現地調査から解体費用のご提示が可能です。
Q2. マンション住人や周辺テナントへの影響を最小限にしたいのですが、対応可能ですか?
可能です。リプロでは防音パネル・散水による粉塵対策・作業時間の厳守を徹底し、騒音・粉塵の影響を最小限に抑えます。事前の近隣挨拶もリプロのスタッフが同行して対応いたします。
Q3. タワーパーキングの装置が老朽化して動かない状態ですが、解体できますか?
問題ありません。動作不能のまま放置するほうが落下事故のリスクが高くなりますので、早めのご相談をおすすめします。動かない状態でもパレット切断と吊り切り工法で安全に撤去可能です。
Q4. 跡地を平面駐車場として活用したいのですが、ワンストップでお願いできますか?
はい、地下PITの埋め戻し・整地・アスファルト舗装・ライン引き・車止め設置までワンストップで対応可能です。新たな利用形態に合わせた仕上げをご提案します。
Q5. アスベスト含有建材があった場合、追加費用はどのくらいですか?
事前調査の結果、レベル3の含有建材が確認された場合は、所定の除去・運搬・処分費用が追加で発生します。詳細はリプロのアスベストレベル3の住宅解体事例も併せてご覧ください。
Q6. 解体工事中に発生した産業廃棄物はどのように処理されますか?
リプロでは産業廃棄物収集運搬業の許可を保有しており、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行のうえ、適正な中間処理施設・最終処分場へ運搬・処分いたします。マニフェストの控えはオーナー様にもお渡しします。
まとめ|タワーパーキング解体を成功させるために
タワーパーキング(機械式立体駐車場)の解体は、機械装置撤去・鋼構造物解体・地下PIT処理・廃油や産廃の適正処分が複合的に絡む、特殊性の高い工事です。本記事でご紹介したように、足場・養生から始まり、電気系統撤去、油圧ユニットの廃油回収、パレットの酸素切断、チェーン・ワイヤー回収、そしてクレーンによる鉄骨躯体撤去まで、それぞれの工程で専門的な技術と経験が求められます。
加えて、建設リサイクル法・大気汚染防止法・騒音規制法など複数の法令対応、近隣住人への配慮、産業廃棄物の適正処理まで、総合的に管理できる組織体制がなければ、安全で円滑な施工は実現できません。
「建物を壊して更地になればどこに頼んでも同じ」という考えで業者を選ぶと、施工事故・法令違反・近隣トラブルといった大きな代償を払うことになりかねません。施工計画の段階から発注者と一緒に丁寧に進めてくれる、経験豊富な総合解体業者を選んでいただくことが、結果的に最も合理的な選択となります。
リプロは住宅解体500件以上・中大型施設解体200件以上の実績をもとに、機械式駐車場のような特殊解体にも対応しております。図面や現況写真をいただければ概算費用のご提示も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット
解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、
騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場
これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
もし、お見積りのご依頼ございましたら、ぜひ弊社までご連絡いただけましたら幸いです!
<パートナー企業・協力会社様募集♪>
リプロでは、現在協業していただけるパートナー企業・協力会社様を募集しております。
工務店様、設計事務所様、不動産会社様、士業様など、お気軽にご連絡いただけますと幸いでございます。
<リプロの施工事例はこちらをご覧ください>
<リプロの解体の特徴はこちらをご覧ください>

















