プチ解体のちょっとした話〜万年塀の基礎撤去の事例紹介編~
目次
- 平板を外す
- 支柱撤去前のはつり
- 重機で掘削していく
- 万年塀の支柱の撤去
- 後片付け
こんにちは。
プチ解体の職長です!
工事のことに関して、ちょっとしたことをぽつぽつとつぶやいていく。
今回は、、、
万年塀の基礎撤去の事例紹介編
です!
先日、万年塀の撤去工事をご依頼いただいたお客様の現場です。
今回のお客様のご要望は、万年塀を撤去して、フェンスを新設したいということでした。
ブロック塀でしたら既存の下3段を残して、上からフェンスを取りつけるなんてこともよくあります。
が、万年塀となりますと構造上、上から平板を組み合わせている塀なので、フェンスを新設するのであれば基礎から撤去して、フェンスの土台を新たにコンクリートブロックなどで作って上げる必要があるのです。
そして万年塀の基礎の撤去は、人力ではとてもとても不可能なので、万年塀を撤去した後地にフェンスを新設される場合、、、
基礎を撤去するために重機で地中を掘り起こす作業は必須
になります。
というわけで、万年塀の基礎撤去では重機が搬入できるかどうかという、、、
隣地とのスペースが生命線になってくるのです。
こんな感じ。
これだけスペースがあると安心ですー笑
もし隣地にスペースがなければ、重機を搬入できないので、基礎は地中に残したまま、地上面でカットするような施工になることが多いです。つまり、コンクリートブロックを土台としたフェンスの設置はできなくなってしまいます。
今回は、隣地がしばらく更地の状態で、新築工事が1か月に満たない期間で始まるというタイミングでした。ギリギリのタイミングでしたが、隣地ではまだ新築の準備作業も行われておらず状況は最適でした。
万年塀の基礎を重機で撤去した場合、、、
費用は高くなるが、フェンス等の新設が可能となる
万年塀の基礎を地中に残した施工となる場合、、、
費用は安く済むが、フェンスの新設が難しくなる
お客様の目的に応じて、作業範囲も費用も変わってきますので、覚えておいてくださいー笑
作業前はこんな感じ。
万年塀の右側のスペースで作業ができそうです。
後ろからはこんな感じ。
塀の支柱や笠木に劣化が見られ、中の鉄筋が見えているような状況でした。
傾きはそこまでではありませんでしたが、大きな地震があると倒れるかもしれませんしそうでなくても、地震により傾いてしまう可能性があります。
万年塀の表側は土なのに対して、裏側はコンクリート土間が打たれているのもポイントです。
万年塀の基礎撤去の流れ
それでは、作業開始です。
その1 平板を外す
まず、最初に万年塀の平板を外していきます。
笠木という、塀の上部に蓋のようについている部分を取り外し上から一枚ずつ、この時は手作業で撤去していきます。
一枚一枚は重いですが、複数人で行っていけば大丈夫です。
ガッツでやっていきます。
んしょ、んしょ、、、、、、
また、今回は作業条件もよく、スムーズに外していくことが出来ました。
その2 支柱撤去前のはつり
次に支柱撤去のための準備作業。
お客様の敷地内はコンクリート土間となっており、当然塀の支柱ともがっちりくっついています。
次の作業のために、支柱周りの土間をハツリます。
では、今回の目玉!隣地が更地の場合にできる、重機での支柱撤去に入ります。
その3 重機で掘削していく
まず、支柱の隣地側の地面を重機でガシガシ掘っていきます。
「支柱を撤去するんでしょ?基礎の撤去はあとでいいんじゃないの?」
ムフフ、、、
もちろん支柱を撤去します。そのために地面を掘っていくのです。
山崩しっていう遊びありますよね?
公園とかの砂場で山を作って棒を上に突き刺して、倒してしまった方が負け、というアレです。
周りの砂が少なくなり、支えているものが無くなると棒が倒れますが、あの要領で支柱を倒していきます。
その4 万年塀の支柱の撤去
簡単すぎで恐縮ですが、解説の図を
撤去前の万年塀
撤去後~
で、倒した様子がコレです。
支柱の下部を見てください。
周りにボコーっとコンクリートがついていると思います。
万年塀の支柱は埋めることで土に保持されることで支えられているほか、下部をコンクリートで固めて支えられています。
基礎の撤去は職人の技が必要
これをくっついているからと言って周りをよく掘らず無理に倒したりすると、途中で支柱が折れたりして、コンクリートがうまく取れずに残ってしまうことになります。
これをもし手作業で撤去となった場合、どうしなければいけないかというと
周りがコンクリート土間などで覆われていた場合、支柱の周りに加え、下部のコンクリートを取り出すため、それと同じ範囲、土間を撤去しなければいけません。
さらに、想定したサイズより地中のコンクリートが多かった場合、追加で壊さなければいけないところがどんどん増えていきます。
ホントは壊さなくていいところを、撤去する。工事のために仕方がないとはいえ、なかなか割り切ってお客様に、
「仕方ないので壊していきますねー」
なんて気軽に言えません。
隣地からの作業が出来ない場合なんて、恐ろしくて想像したくありません。
今回は支柱周りの土間の撤去だけで済みましたが、隣地が使えたからできたことでした。
フェンス新設のためには、埋設部分は取っておかないと、後々の構造物の構築の障害となってしまいます。
隣地が使えるからできることは、費用面ももちろんですが、周りのに構造物があった場合それに与える影響も少なすることが出来るのです。
その6 後片付け
基礎の撤去を追えたら、重機で掘り起こした土を戻して上げて、土で汚れたコンクリート土間を水洗いして終了です。
まとめ
タイミングが命!
今回はまさにそんな現場でした。隣地の新築工事が開始してしまったら、基礎の撤去はできなかったかもしれません。
お客様だけでは無く、お知り合いやご親戚のお宅で今回のような状況は無いでしょうか?
あっ!そういえばと思ったらご連絡ください。
お待ちしております!
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