万年塀の撤去工事の手順【解体業者が解説】|東京・埼玉、解体のことなら 株式会社リプロ

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職長ブログ

2022/03/21

万年塀の撤去工事の手順【解体業者が解説】

万年塀の撤去工事の手順【解体業者が解説】

2026/10/09更新

<解体業者が教える3つのポイント>
  • 危ない万年塀の見分け方と、後付けの目隠しフェンスの危険
  • 上部だけ・地上部だけ・基礎までの撤去方法の違い
  • 境界にある万年塀を撤去するときの手順と、撤去後の選択肢

目次

1 危ない万年塀の見分け方:セルフチェック

2 今回の工事の概要

3 古い塀に後付けした目隠しフェンスに注意

 3.1 工事のポイント

 3.2 万年塀の位置と作業スペースの確認

 3.3 隣地の方への事前に立ち入りの許可をとるべき

 3.4 境界にある万年塀を撤去するときの手順

 3.5 撤去は3人1組で

 3.6 使用する工具

4 作業手順

 4.1 養生

 4.2 笠木・板・支柱の順で撤去

 4.3 支柱のカット

  4.3.1 上部だけ撤去・地上部だけ撤去・基礎まで撤去の比較

 4.4 モルタル補修

  4.4.1 撤去後の選択肢と、費用の考え方

5 【FAQ】よくある質問

6 まとめ

危ない万年塀の見分け方:セルフチェック

万年塀は、鉄筋コンクリートの支柱の間に板をはめ込んだ塀で、1950〜70年代に多く建てられました。設置から40〜50年がたつと、次のような劣化のサインが出てきます。

チェック項目 危険のサイン
塀全体 道路側や隣地側に傾いている
支柱 ひび割れがある、表面がはがれて中の鉄筋が見えている
さびの跡 支柱から赤茶色のさびが染み出している
板 ずれている、がたつく、割れている
根元 地面との境目にすき間がある、浮いている

支柱の中の鉄筋がさびると、ふくらんでコンクリートを内側から割ってしまいます。ひとつでも当てはまる場合は、地震や強風で倒れるおそれがあるため、早めに専門業者へ相談しましょう。

今回の工事の概要

【地域】埼玉県川口市
【内容】万年塀・目隠しフェンス撤去
【範囲】目隠しフェンス・万年塀上部4段 × 5スパン(約9m)

今回は、川口市のお客様で、万年塀撤去のご依頼でした。

目隠しの波板フェンスと万年塀を5スパン・上部4段撤去する作業でした。

万年塀の現状の高さは、地上面から約1.7m。

さらに万年塀の上部に、約1mの目隠しフェンスがります。

強風時には、このフェンスが風を受ける帆になって万年塀全体が揺れていたかも知れませんね・・・。

昨今の強風は、今までになかったような強さの時もありますからね。

お客様が不安に思われるのも分かります。

万年塀は建てられてから40~50年すると、高さもあり、重たいため、自重から傾いていくことも多くあります。その場合、地震などで道路側にもし倒れてしまうなんてことがあると、歩行者の方に大怪我をさせてしまうこともあり得ます。

もし、ご所有の土地に古くなって傾いた万年塀がある場合は、早めに我々のような解体業者にご相談をいただけるといいかと思います。

古い塀に後付けした目隠しフェンスに注意

今回の現場では、高さ約1.7mの万年塀の上に、約1mの目隠しフェンスが後から取り付けられていました。地面から合わせて約2.7mの高さです。

目隠しフェンスは、すき間が少ないほど風を受けやすくなります。古い塀の上に背の高いフェンスを載せると、強風のたびに塀全体へ大きな力がかかり、支柱の劣化と重なって倒れる危険が高まります。

塀の上に後付けしたフェンスがある場合は、塀の状態とあわせて確認することが大切です。今回は、目隠しフェンスと万年塀の上部4段を一緒に撤去し、塀の高さを下げることで、倒れる危険を減らしました。

工事のポイント

作業を始める前に、今回の工事のポイントを押さえていきましょう!

万年塀の位置と作業スペースの確認

まずは、万年塀の位置を確認します。

万年塀は、隣地との境界にありました。

お客様側の敷地内は、撤去に支障があるものはありません。

用意した立馬で、高い部分のフェンスも問題無く撤去出来そうです。

工事(搬出)車両も直ぐ近くに駐車できます。

ところが、、、

ご覧のように、隣地のブロック塀との隙間がほとんどありませんでした。

万年塀は、隣地や道路との境界線に建てられることが多いです。隣地との境界線の場合、このようなケースがよくあります。

隣地の方への事前に立ち入りの許可をとるべき

隣地の家屋の壁も近く、一歩間違えてしまうと、隣地のブロック塀と建物の壁を傷めてしまう可能性がありました。

このようなケースの場合には、事前にお客様の方で隣地の方とお話し頂き、隣地への立ち入り許可を頂きます。

作業時に隣地側に入らせて頂き、何かしらの飛散養生を行わなければなりません。

このように、事前に万年塀の位置と、作業スペースが確保できるかどうかを確認するのはとても大事です。

境界にある万年塀を撤去するときの手順

万年塀は、隣の家との境界に建っていることが多くあります。撤去の前には、次の手順で確認を進めましょう。

  1. 塀の持ち主を確認する:境界線の上に建っている塀は、隣の家との共有と推定されます。共有の場合は、撤去することと費用の分担について、隣の家と話し合う必要があります
  2. 隣の家に事前に知らせる:2023年4月の民法改正で、境界付近の塀の撤去などのために必要な範囲で隣の土地を使えることが明確になりました。使う目的や日時、場所、方法をあらかじめ隣の家に通知することが必要です
  3. 隣地側の養生を相談する:隣地側に養生シートを張ったり、作業員が立ち入ったりする範囲を、事前に説明しておきます

今回の現場も、隣のブロック塀との間にほとんどすき間がなかったため、施主様を通じて隣家の方にご了承をいただき、隣地側から養生と作業を行いました。

撤去は3人1組で

万年塀は、ブロック塀と違って一枚が非常に重たいです。

また、撤去している万年塀を隣地側で作業員が手で押さえておかないと、もしもの時に支えきれなくなってしまいます。崩れた平板が、お隣の家屋の外壁に倒れてしまって傷をつけてしまったとならないようにしないとなりません。

弊社では、必ず3人1組となって、安全を第一に作業を行います。

使用する工具

セットハンマー
電動ピック
ダイヤモンドカッター
舟
モルタルと水

万年塀の撤去の際には、セットハンマーと電動ピックを使用します。そして、解体したコンクリを集める舟と、支柱のカットのためのダイヤモンドカッター、カット部分の補修のためのモルタルと水があればOKでしょう。

以上のポイントに留意して、作業をしていきます!

作業手順

養生

まずは、養生です。

細かいコンクリートガラが、多少なりとも飛び散りますので、お客様側の敷地には、土間コンクリート面に防炎シートを敷きました。

電動ピックで塀を解体していくと、作業現場が非常に汚れやすくなります。自分たちの足あとやホコリで汚してしまうのを防ぎます。

また、撤去の際の飛び散ったコンクリートガラを掃除する時に、シートをまとめれば自然と細かいものまで集めることが出来きます。

隣地側は、コンパネで万年塀の撤去ガラが隣地に飛散しないように養生をしながら作業を進めることにしました。

笠木・板・支柱の順で撤去

万年塀の基本的な撤去手順は、

①上部の笠木(かさぎ)
②板
③支柱

の順番に撤去していきます。

時々、②と③を逆に施工する職人がいますが、先に支柱を撤去してしまうと中に残った板がバラけてしまい大変危険です。

万年塀の笠木・板の部分は、一枚で約40kg近くあります。

油断して作業し、落としてしまったら大変危険です。

必ず2人で両端を持って、もう1人がセットハンマーや電動ピックを使用して取り外していき、3人1組で作業をしていきます。

万年塀の撤去を3人で行うのは、このためです。もし、人件費カットで1人や2人で撤去しようとするなら、どこかで思わぬ事故や隣地の構造物の破損などトラブルにつながってきてしまいます。

そして、支柱は地中に埋まっているため、笠木・板を取っても基本的には自立するので、支柱の撤去は最後にするのです。

撤去範囲の板を全て取り除き、最後にまとめて不用な部分の支柱を撤去しても良いですし、一本ずつ処理してもどちらでも問題ありません。

支柱のカット

今回の現場は上部4段のみの撤去でしたので、不用な部分の支柱にダイヤモンドカッターを入れてカットしました。

万年塀の撤去は、支柱を地中に埋まった根巻きコンクリートから全て撤去するには、あまりに重たいため人力では難しく、重機を使った作業になります。

この場合、重機の使用料と重機の回送費用、補修作業、場合によっては交通誘導員の配置などで、お見積りに15~30万円程は加算されてしまいます。

塀の撤去でそこまで施工しているかというとそうではなく、実際には地上面に出ている支柱をカットするというのが多いです。

上部だけ撤去・地上部だけ撤去・基礎まで撤去の比較

万年塀の撤去には、撤去する範囲によって3つの方法があります。

撤去の範囲 費用 重機 撤去後 リプロの事例
上部だけ撤去(高さを下げる) 抑えやすい 不要 残した部分の劣化は残る 本記事(上部4段×約9m)
地上部だけ撤去(基礎は残す) 中程度 不要なことが多い 地中に基礎が残る。新しいフェンスには別の基礎が必要 ―
基礎まで撤去 高くなる(重機を使う場合は15〜30万円程度の追加) 手作業か重機 地中に残らず、新しいフェンスを設置しやすい 見積り公開(約61㎡で37.8万円)、基礎撤去の事例

上部だけの撤去は費用を抑えて倒れる危険を減らせますが、残した部分も年数がたっているため、将来の点検は欠かせません。撤去後に新しいフェンスを付けたい場合や、土地を売却する予定がある場合は、基礎まで撤去しておくと安心です。

モルタル補修

カット面をモルタルで簡易補修して、撤去作業完了です。

最後に作業場をしっかりと清掃して、工事完了です!

撤去後の選択肢と、費用の考え方

万年塀を撤去した後は、次のような選択肢があります。

  • そのまま仕上げる:上部だけ撤去した場合は、切断面をモルタルで補修して仕上げます
  • 軽いフェンスを新設する:アルミなどの軽いフェンスは、倒れる危険が少なく、目隠しにも使えます
  • 生け垣にする:植栽で境界をつくる方法もあります

万年塀の撤去費用は、リプロの実績で14〜40万円程度です。万年塀の板は1枚約40kgと重く、手作業での撤去と運搬が中心になるため、人件費と処分費が費用の大部分を占めます。費用の内訳と原価の仕組みは、万年塀の見積り公開記事で詳しく解説しています。

塀の撤去に補助金を設けている自治体もありますが、対象となる塀の種類や、道路に面していることなどの条件、施工する業者の条件は自治体ごとに異なります。利用を考えている場合は、契約前にお住まいの自治体へ確認しましょう。

【FAQ】よくある質問

Q. 万年塀は、自分で撤去できますか?

A. おすすめしません。板は1枚約40kgあり、外す順番を間違えると倒れて大きな事故につながります。隣地との境界にあることも多いため、専門業者に依頼しましょう。

Q. 隣の家との共有の塀は、撤去費用を誰が払いますか?

A. 共有の塀の場合は、隣の家との話し合いで決めます。折半にするケースもあれば、撤去を希望する側が負担するケースもあります。話し合いがまとまらない場合は、専門家に相談しましょう。

Q. 万年塀の撤去に、補助金は使えますか?

A. 自治体によっては、ブロック塀などの撤去に補助金を設けています。万年塀が対象になるか、どのような条件があるかは自治体ごとに異なるため、契約前に確認しましょう。

Q. 撤去した後に、新しいフェンスを付けることはできますか?

A. できます。ただし、万年塀の基礎を残したままだと新しいフェンスの基礎と干渉することがあるため、フェンスを付ける予定がある場合は、基礎まで撤去する方法をおすすめします。

まとめ

敷地境界にある万年塀の撤去(カット)作業をご紹介しました。

万年塀の撤去は、しっかりとした知識と手順で行わないと危険です。

これでお客様が心配されていた倒壊の恐れは無くなりました。

お役に立てて良かったです!

外構のちょっとした撤去工事も当社にお任せください!

お客様のお悩み解決に私たちが伺います!

<プチ解体のちょっとした話〜万年塀の基礎撤去の事例紹介編~>

万年塀の基礎撤去については、こちらにまとめていますのでご覧くださいね。

<リプロの施工事例はこちらをご覧ください>

<リプロの解体の特徴はこちらをご覧ください>
 

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