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テナントビル店舗内装の原状回復・スケルトンの見積り公開【繁華街の物販店】
<解体業者が教える3つのポイント>
・内装解体工事の見積もりを大公開
・撤去費用の内訳を項目ごとに細かく解説
・撤去費用の原価を解体業者がしっかりと解説
目次
6 内装解体工事は解体業者リプロにご連絡お待ちしております!
内装スケルトン解体費用の相場
運営していた店舗を閉店・移転するにあたって、内装を撤去しなければならなくなってしまった・・。
でも、内装解体工事の費用ってどのくらいなのだろうかわかりませんよね?
実は解体業者目線で言うと、、内装解体工事の費用の相場は、あってないようなものだと言えます。
というのも、撤去範囲・作業内容・産廃の種類によって、金額が大きく変動してしまうからです。
例えば、RC造の建物でスケルトン解体と言われれば、天井・壁・床の躯体コンクリートを表すまで内装材を撤去します。
しかし、同じスケルトン解体であっても、内装の状況によって作業内容・産廃の種類が異なってきます。
事務所として使用されていたのか、マッサージ店だったのか。それとも、飲食店を運営されていたのかなどで、撤去範囲・作業内容・産廃の種類が大きく異なってきます。
事務所やマッサージ店であれば、内装はシンプルなケースが多いので、見積もり費用もそこまで高額になるケースは少ないのですが、飲食店はやはり凝った内装が多く、厨房土間の解体工事など大掛かりになってしまい、見積もり費用も比較的高額になるケースが多いです。
今回に関しては、比較的費用が抑えられた路面の物販店舗の事例をご紹介します。
それでは、秋葉原の繁華街の路面で運営されていた店舗の内装解体の原状回復・スケルトンのお見積りを公開致します。
テナントビルの店舗内装の原状回復・スケルトンの解体の流れ【繁華街の路面の物販店】
今回の内装解体の施工の流れを書いたブログはこちらになりますので、ご参考ください。
見積り価格
今回の見積り費用は、44万円となりました。
30平米ほどの路面店でしたので、工事面積はとても狭かったのですが、とても人通りの多い繁華街に所在していました。
今回の立地のケースでは、車両の通行も時間が制限されていていたので、解体材の搬出には気を遣いました。
繁華街ですので、前面道路は人通りが多いのと、テナントビルに入居している他の階のテナントさんに工事の騒音や、振動でご迷惑をかけないように、早朝や夜間の作業をすることも内装解体では多いのです。
夜勤の場合は、作業員の労務単価が上がりますので、こちらより金額は高くなってしまいます。
今回のケースでは、「スケルトン解体」とのお問合せをいただいていたのですが、初日の朝に撤去範囲の認識がオーナー様と借主様と少しあいまいだったので、どこを残してどこを撤去するのか、事前に撤去範囲を確認しておいて、ほっとした場面もありました。
見積り費用内訳
解体・撤去工事
今回の解体・撤去工事は、194,410円でした。
行った工程は3日間で、延べ9名の作業員によって、内装解体工事を行いました。
今回の現場では、搬出にあたって、養生は必要にならなかったので、仮設工事は行わずに解体・撤去工事を開始できました。
作業内容は、不要となった照明などの残置物の撤去、天井の解体、自動ドアの撤去、壁面ボードのクロス剥がし、床のフロアタイル剥がしといった、いたってシンプルな内容でした。
というのも、今回は30平方メートルほどの物販店でしたので、飲食店のようにキッチンやトイレの水回りがガッツリあったり、大規模の事務所でイスやデスク、棚が大量に残置物としてあったなど、金額の高くなりやすい要因はありませんでした。
最近は、エアコンを取り外す場合は、専門業者さんをよんでフロンを回収する必要があるので、エアコン撤去をする場合は、一ヶ所だけでも7~8万円はかかってしまいます。
また、フロンガスを使用しているエアコンや冷蔵庫の廃棄の際には、ガスを回収しなければなりません。こちらは、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(略称「フロン排出抑制法」)の中に明記してあり、法として定められていますので、必ず必要な作業になります。
ですが、今回はエアコンは残すケースでしたので、そういった費用もかかりませんでした。
飲食店の内装解体では、厨房・調理場の土間コンクリートハツリ作業が必ずといっていいほどついてきて、大きな振動と騒音が発生してしまうので、他のテナントさんに配慮しながらの作業になります。
ですが、今回のように物販店ですと、そういった心配もなく、スムーズに解体作業に入いることができました。
もし、ビルに看板の設置があった場合、高所作業車などを使い、撤去作業する必要があります。この場合、高所作業車の使用量や警備員の配置などで金額が高くなりますので、ご注意ください。
今回は、特に高いところに看板もありませんでした。
解体材処分
今回の解体材処分費用は、170,000円となりました。
内訳は、解体材を産廃のダンプまで人の手で運ぶ小運搬・積込み費用に60,000円、ダンプによる産廃施設へ運搬する費用に110,000円となりました。
小運搬・積込費は、地下1階から階段で荷上げして搬出車両のダンプまで運び積込作業を行う手間賃です。
運搬・処分費は、積込んだ解体材を運搬する車両代・手間賃(人件費)と、発生するであろう廃材の種類と量を想定して算出し、解体材を中間処分場に搬入するための処分費となります。
飲食店の場合、水回りにコンクリートブロックが使われていることが多いので、その撤去費用が高くなるケースが多く、事務所の場合は、イス、デスク、棚、間仕切り壁をバラす作業と積み込みにかかる作業の撤去費用が高くなるケースが多いです。
今回のように、30平方メートルほどの物販店になると、産廃の量自体はそこまで心配することはないのですが、注意しないといけないのが現場から駐車した産廃ダンプとの距離です。
人通りの多い繁華街ですので、産廃のダンプを店舗の真ん前に駐車できるとは限りません。
少し離れたコインパーキングに駐車をして、店舗から駐車場所まで、人の手で運搬することも多いです。
今回は撤去された解体材が少なかったので、そこまで費用はかさみませでしたが、作業範囲が広い場合やエレベーターが使用できなく高層階から解体材を運び出すケースなどでは、運搬費用だけで数十万円かかる場合も十分あるので、弊社では現地調査の段階でその辺りはしっかり確認させていただいております。
現場諸経費
36,441円を計上しております。
解体、産廃費用に含まれない費用はこちらになります。
車両のコインパーキング駐車費用だったり、管轄の市区町村などに提出する書類の代行費用、解体に使用される道具など費用が現場諸経費になります。
原価の算出方法
当社では、原価は必要な人工費用・運搬費用・産廃処分費用・現場諸経費を元に計算を行い、お見積りを作成しております。
人工費用
作業にかかる作業員の人件費のことです。
現状、解体工の人件費は、人手不足や社会保険加入の影響から高騰しており、東京都内近郊で1人工20,000円~23,000円(法定福利費含む)ほどでしょう。
運搬費用
解体で発生した解体材を、ダンプで各中間処分場に運ぶための費用です。
ここには、運転手の人件費、トラックの購入価格、年間使用する燃料代、メンテナンス費用を稼働日数で割った金額で、一日利用した場合の金額を算出して計上しています。
3t~4tダンプで産廃を現場から中間処分場に運搬する原価は、1台あたり12,000円~ 15,000円位でしょうか。
産廃処分費用
2011年の東日本大震災、そして近年の廃プラスチックの輸出が難しくなってきたことで、事業から排出されたような産業廃棄物は、処分にかかる費用が非常に高騰しています。
内装解体工事では必ずといっていいほど発生する、解体ボードの処分費用は12,000円~18,000円/m3です。
木くずの処分費用は3,000円~8,000円/m3くらいです。
金額に開きがあるのは、各中間処分場で扱える産廃の品目が異なり、また得意な品目が異なるからです。例えば、木くずは木質廃材のリサイクル事業を行っている会社の中間処分場に搬入することがほとんどです。
そうすることで、処分費は3,000円~4,000円/m3に抑えることが出来ます。
少しでも安く処分できるように考えて、中間処分場を選定します。
ただ、処分費用を抑えるために遠くまで運搬してしまうと、今度は運搬費用が高くなってしまいます。そうすると結局、1m3あたりの運搬・処分費は変わらない、なんてことも起こりえます。
現場から適正な距離にあって、且つ処分費用を抑えることが出来るように現場によって各中間処分場を決定しています。
経費
経費の原価は、前述しましたように、現場で使用するガラ袋・電動工具で使用する替刃などの消耗品代や想定される交通費・駐車場代を算出しています。
リプロでは現地調査を必須とさせていただく理由
リプロでは正確なお見積もり算出を目指します
今回の解体工事では、繁華街の人通りの多い現場での作業となりました。
前述の通り、作業範囲が狭いからといって、残すもの、撤去するものの確認作業は必須になります。外周面のボードを全て撤去する予定だったのたのが、しっかり確認したところ、クロスを剥がすところまでの作業へ変更しました。
また、今回は壁の残し方にも注意が必要な現場でした。
壁際の天井のジプトーンを一部撤去して壁の上部を確認し、さらに2ヶ所ほどコンセントを取り外して壁の内部を確認しました。そうしたら、軽鉄の下地にボードが二重になっていて、隣のテナントスペースとの界壁になっていました。
このように、搬出経路や残す箇所などによって、現場での作業時間は全然変わってきます。
この辺りも、現地調査を行うことで、正確なお見積もり算出ができるのです。
よくお問い合わせでいただくのは、
「概算でいいから、とりあえず価格出してよ」
「相場でいくらなの?」
というご依頼が多いのですが、この業界では、まず概算でなんて数字は出せません。
搬出経路が違えば、現場ごとにかかる日数・作業員の数は異なりますので、費用は大きく変わって来ます。
リプロでは現地調査で、しっかりと根拠のあるお見積もり算出に努力しております。
撤去範囲の認識の不一致で起こるトラブルを防ぐため
内装の解体のお問い合わせをいただく際には、、、
「スケルトン解体でお願いします」
「原状回復工事をお願いします」
とよくご依頼をいただきます。
ところが、この「スケルトン解体」・「原状回復」という用語の認識のあいまいさが、トラブルの多くを引き起こします。
というのは、今回のように部分撤去で残す部分があるとなると、もしスケルトンだと思って、全部解体してしまうと大変なことになってしまいます。
スケルトン解体というと、本当に何も残っていない状態にすることをスケルトン解体というのです。
意外とオーナー様自身や借主様自身、残すべきもの・撤去すべき部分や、ご自身で後付けした内装ボードなどを共有できていないことが多いのです。
いざスケルトン解体をしてみると、、、
オーナー様からは、「ここは残してくれるんじゃなかったの?」
借主様からは、「ここって撤去するはずなのになんで残っているの?」
など、施工範囲の認識の不一致から、トラブルが起こってしまうのです。
弊社では、貸主の方と借主の方との作業内容の確認は必須だと考えます。
また、原状回復工事の場合、借主の方が私たちのお客様になることが多いです。最初の状態の記憶が曖昧で、スケルトンにするように言われていると話されます。
このスケルトンという言葉が実は微妙で、私たち専門業者からしたら「スケルトン=内装材を全て撤去して躯体をむき出しする」なのです。
営業が現場調査の時点で、撤去範囲を詳しく伺うのはこのためです。
内装解体で起こる可能性のある3つのトラブルとその解決方法、店舗ごとの解体費用のイメージ、施工事例をこちらでまとめていますので、ご覧になってください。
内装解体工事は解体業者リプロにご連絡お待ちしております!
いかがでしたでしょうか?
内装解体工事費用の相場って、知りたくてもわかりませんよね?
お客様にとって、普段馴染みのない解体工事業者とのやりとりだからこそ、見積りの公開や処分にかかる原価の仕組みを説明させていただきました。
これからも、解体業界の見積りとその費用構造をお伝えしていきたいと思います。
<協力会社募集中♪>
リプロでは、現在協業していただけるパートナー企業を募集しております。
工務店様、設計事務所様、不動産会社様、士業様など、お気軽にご連絡いただけますと幸いでございます。
<リプロの施工事例はこちらをご覧ください>