
倉庫内装の原状回復解体工事の見積り公開【見積り費用を項目別に解説】
2025/07/22更新
<解体業者が教える3つのポイント>
・倉庫内装の原状回復工事の見積もりを大公開
・解体費用の内訳を項目ごとに細かく解説
・解体業者目線で見積もりの根拠をしっかりと解説
7 倉庫内装の原状回復解体工事はリプロにご連絡お待ちしております!
はじめに
オフィス・店舗などの移転・閉店時に必要となる内装の原状回復工事は、一般の方にとって、見積もり内容は専門的でわかりにくく、場合によっては不透明な請求が起こる可能性、または安すぎる見積もりでの工事は、近隣トラブルに繋がるリスクがあります。
このような問題を避けられるように、このブログの内容は実際の当社の見積書を詳細に公開し、適正な価格で信頼できる解体業者を選ぶことができるように、実践的な情報をお伝えしていきます。
最後まで読めば、見積もりの各項目が何を意味し、どのような点に注意すべきかを深く掘り下げてご説明することで、安心して工事を進めることができることを願っております。
発注前に大事なのは賃貸借契約書の確認
原状回復工事の範囲は、個別の賃貸借契約書によって詳細に定められています。
入居時の状態が「スケルトン」であったか、「内装が入っていた状態」であったかによって、解体・復旧の規模は根本的に異なります。
この「元の状態」が何であったかという点が、原状回復の範囲と施工規模を決定し、それが見積もり費用に大きく反映されます。
例えば、内装があった状態で借りた物件の原状回復は、比較的軽微な修繕や撤去で済むことが多いですが、スケルトンで借りた物件の原状回復は大規模な解体(スケルトン解体)を伴い、費用が大幅に高騰する可能性があります。
契約内容を調べずに、とりあえず相場の価格を知ろうと見積もりを取得しようとすると、提示された費用が適正かどうかの判断基準を失ってしまうため、見積もりを見る前に、契約書の内容を知ることが、見積もり費用が適切なのか理解できる鍵となります。
倉庫内装の原状回復解体工事の見積公開
実際のお見積り金額は、100万円(税込)となりました。
解体工事のお見積りって、一般の方から見ると何にどれだけお金がかかっているのか、なかなか分かりづらいかもしれません。
工場の解体費用は決して安くはない金額になりますので、今回は、なぜこのような金額になったのか、その根拠をそれぞれ下記に解説していきたいと思います。
実際の施工の流れを紹介したブログは下記になりますので、ご興味ある方はご覧になってください。
倉庫の内装の原状回復解体工事の流れを実際の施工事例で紹介
事務所造作・鉄骨部分の撤去費用
今回の現場では、見積り金額の半分以上を占めていたのが、事務所部造作解体、中二階部造作解体、後付け鉄骨部解体の費用になりました。
倉庫なので、マンションなどの内装解体ではない鉄骨部分の撤去など、躯体解体に関わる作業が必要になったのがこの現場での特徴になります。
鉄骨部分の撤去には、、
ユニック車というクレーン搭載のトラックの使用
酸素切断機の使用
重機の使用
などが必要になってきますので、躯体解体を普段から行う総合解体業者にご依頼いただくのをお勧めしております。
残置物の撤去費用
倉庫の原状回復工事で気をつけたいのは、残置物の量です。
倉庫ですので、当然何かを保管していらっしゃることが多いと思いますが、解体をする前にこの残置物が大量にあると、それだけで内装解体費用と同じくらいの金額がかかるなんてことは起こり得ます。
出来るだけ、一般ゴミで捨てられるものは、一般ゴミで捨てられることをお勧めしております。
このように、現場の現状に合わせて、予定される解体の処置状況が内訳明細書に記載されますので、項目ごとにどのような処置でこの費用がかかるのか、見積もりをする解体業者に確認なさってください。
内訳明細書を見れば、解体業者が解体施工をどのように進めていく予定なのかが、よく分かります。
以上の2点が、倉庫内装の原状回復工事解体で注目すべきポイントの特徴かと言えます。
見積もりで大事なのは総額よりも見積もり内訳
内訳項目ごとに、内容と金額を必ず確認すべき
見積書の中で最も詳細な情報が記載されるのが「見積内訳書」です。
解体工事費用は主に、「解体・撤去工事」「解体材処分費用」「有価物買取」で構成されるため、総額だけでなく、どんな工事にそれぞれいくらかかっているかを詳細に確認することが重要です。
一式表記の見積もりは避けた方がいい
見積書で、「○○工事一式」といった曖昧な表記は、内容が不明瞭で、数量の水増しや、現場調査が不十分なために後から追加費用を請求される恐れも指摘されています。
このような「一式」表記は、単に内訳が不明瞭なだけでなく、業者が「一式」を使う背景には、見積もり作成の手間を省きたい、あるいは顧客に詳細を知られたくない(例:利益率が高い項目を隠したい、安価な材料を使う意図がある)という意図が潜んでいる場合も考えられます。
お客様が「一式」を許容すると、業者はその曖昧さを利用して、契約後の変更や追加費用を請求しやすくなる可能性があります。
当社の見積りの内訳を解説
それでは、ここからは実際のお見積りの内訳を項目ごとに説明していきます。
解体・撤去工事
解体撤去費用の総額は、約78万円となっています。
それでは、それぞれ項目を見ていきましょう。
テント撤去に10,000円、看板撤去に5,000円を計上しています。こちらは、道路側に設置された雨よけのテントと、看板の取り外し撤去にかかる費用になります。
エアコンフロン回収・破壊処理費用は、50,000円を計上しています。最近は、エアコンの撤去をする際には、必ず業者さんを呼んで回収作業が必要になってきています。
プレハブの解体費用は、約50,000円を計上しています。こちらは、1階部分に設置されていたプレハブの撤去になります。
事務所部造作解体には約26万円、中二階部造作解体には約5万円、後付け鉄骨部解体には約26万円の費用を計上しております。
今回の倉庫原状回復工事は、プレハブ解体費用も合わせると、60%以上はこの造作の撤去費用にかかっていたことになります。
逆に言うと、内装解体で本来解体作業で必要な部分がかかってくる金額の大部分を占めるため、、
例えば、マンションのリノベーション解体のように、解体材の搬出路の廊下、エレベーター、エントランスなどに管理組合の規定する内容で厳密に養生を行わなければならなかったり、そもそもの搬出路が長く、産廃の運搬処理に手間暇が取られてしまったりしなかった現場だったと言えます。
不要給排水管とガス管の撤去に20,000円、不要な電気配線の撤去に35,000円を計上しています。
ここで注意したいのが、電気配線は撤去するのですが、ブレーカーは残すというところです。
こちらも、借主様、オーナー様、不動産会社さんからの聞き取りを行って、ついついブレーカーまで撤去しないように、撤去範囲は明確化していないといけないポイントになります。
他にも雑撤去費用として、20,000円を計上しています。
解体材処分
解体材処分とは、解体材の運搬・処分にかかる費用のことです。
ここでは、総額約26万円を計上しています。
倉庫の内装の原状回復工事の費用としては、金額は高くはないかもしれません。
前述の通り、今回は倉庫だったので、倉庫内に産廃コンテナを置いて、産廃処理が可能であったため、小運搬処理がほとんどかかりませんでした。
かつ、後述の通り、解体材から有価物の買取が多く発生したため、解体処分費用は抑えられていました。
有価物買取
続いて、有価物として、木くずに20,000円、鉄くずに120,000円で弊社が買取を行って、お見積り金額から引かせていただいております。
このように、鉄骨造だと特に、鉄くずが高価に売却ができるため、上記に解体材処分費用の見積もり金額が安く済むようにもなっています。
相見積もりでトラブルを回避する
複数の業者から見積もりを取得し、比較することは、適正な見積もりの価格を知る上、信頼できる業者を選ぶ上で不可欠になります。
相見積もりは、工事内容の適正価格を知り、各業者の提案内容やサービスを比較検討するための最も有効な手段です。
一般的には、3社程度の見積もりを取るのが良いとされ、多すぎると比較検討が負担になる可能性があるため、いくつか適切な数に絞ることが推奨されます。
総額だけでなく内訳を比較すること
単純に総額の安さだけで判断せず、各工事項目の内容と単価を詳細にそれぞれ比較します。
気をつけたいのが最も安い見積もりが必ずしも最良とは言えないので、各項目で費用を比較して、しっかりとした施工計画があるかどうかを基準に持つことをお勧めします。
同じ条件で見積もりを依頼すること
複数社に見積もりを依頼する際は、施工内容、希望時期、現在の状況、図面や写真など、伝える情報を統一することが重要です。
解体業者ごとの工事内容の差を理解すること
同じような工事でも、業者によって採用する工事方法が異なることが多く、それが費用や仕上がりに影響します。
安価な見積もりが、結果的に品質の低い工事で近隣トラブルを引き起こしたり、将来的な再修繕費用に繋がり、負担が大きくなってしまうこともあります。
したがって、内装解体に詳しくない方は、見積もりを比較する際に、「なぜこの業者は安いのか、なぜこの業者は高いのか」という疑問を深掘りし、その理由が「工事の範囲」「品質」「工法」のどの部分にあるのかを具体的に理解することが大事です。
特に、異なる工法が提案された場合は、それぞれのメリット・デメリット(費用、工期、仕上がり、耐久性など)を詳細に聞き、自身の優先順位(費用を抑えたいか、品質を重視するか)と照らし合わせて判断することが、失敗しない内装解体業者の選び方になります。
倉庫内装の原状回復解体工事はどこに解体を依頼すればいいの?
倉庫内装の現状回復解体工事の注意すべきポイントと、実際の解体の流れは掴めましたでしょうか?
最近は、弊社でもこのような解体のご依頼をいただくことも増えてきています。
倉庫内装の現状回復解体工事は、気を遣う部分が通常の解体とは異なるポイントもいくつかございます。
建物を解体するって、意外といろんなことに気を遣って工事をしているのがわかっていただけたかもしれません笑
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット
解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、
騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場
これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
もし、お見積りのご依頼ございましたら、ぜひ弊社までご連絡いただけましたら幸いです!
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