【解体屋が解説】古いブロック塀をリフォームするより費用が抑えられる塀の部分カット【実際の施工事例で紹介】

2026/07更新
<解体業者が教える3つのポイント>
・ブロック塀はリフォームすると費用が高くなる
・ブロック塀を一部残すことで敷地の境界は残せる
・解体業者が実施する部分カットを画像でご紹介
2 危険なブロック塀の見分け方|建築基準法の基準と6つのセルフチェック
6 ご自宅とお庭を広範囲で7段積み上がったブロック塀の撤去事例
6.4 施工範囲が広かったので左右方向から解体を進めています
9 外構の撤去は解体業者リプロに写真を送れば見積もりはすぐ!
ブロック塀は経年劣化で老朽化すると傾いてくる

こんにちは!
今回は、老朽化して傾いてきてしまったブロック塀をどうすればいいのか、解体業者目線でご説明できればと思います!
上部の写真のブロックは先日、弊社で撤去させていただいた塀なのですが、こちらの現場のブロック塀はまだ大きく傾いているわけではないのですが、7段も高く積み上げられておりました。
ブロック塀は経年劣化で中の鉄筋の強度が落ちてきてしまい、高さのある塀だと重心が高いため自重で傾いてきて、少しの振動で崩れてしまいそうな塀も、最近では見受けられるようになりました。
2018年には、大阪の震度6の地震により小学校のプールのブロック塀が40mにわたって倒れ、女児生徒が犠牲になる痛ましい事故が発生しました。このブロック塀も何段も積み上げられた高さのあるものでした(参考:NHK https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230618/k10014102781000.html)。
隣地に崩れて造作物を壊してしまった場合

ブロック塀が傾き、倒れることで発生する問題点として、まずは隣地との境界でブロック塀を設置している場合、隣地のカーポートや車、フェンスなど、隣地の造作物や所有物を傷つけてしまう可能性があることです。
ブロックは基本型で一番小さいサイズで厚さ10cmで1つ約10kgになります。1つ10kgのコンクリートの塊が一度に数十個倒れてくるというのは、かなり危険な状態だとお分かりいただけるかと思います。
もしご自身が所有するブロック塀のせいで、隣地の方の物を壊したりした場合、その責任は所有者に対して、「工作物責任」が課せられることになってしまいます。
工作物責任とは、工作物の瑕疵によって他人に被害を与えた場合に、工作物の占有者・所有者が負う損害賠償責任のことです。
通行人や通行する車に倒れてしまった場合
もしご自身が所有するブロック塀のせいで、人に怪我をさせた場合、その責任は所有者に対して、「工作物責任」が課せられてることになってしまいます。
工作物責任とは、工作物の瑕疵によって他人に被害を与えた場合に、工作物の占有者・所有者が負う損害賠償責任のことです。
隣地の造作物や所有物なら、被害はそこまで大きくはないのかもしれませんが、もしそれが人の健康や命となってしまうと、それは本当に大変なことです。
前述の大阪で発生した痛ましい事故から、傾いてしまったブロック塀の撤去は、各自治体が補助金や助成金を設けていることも多いので、お住まいの自治体にお問い合わせください。
危険なブロック塀の見分け方|建築基準法の基準と6つのセルフチェック
「うちのブロック塀は、そのままにしていて大丈夫だろうか?」と気になった方のために、危険な塀を見分ける目安をお伝えします。
実は、ブロック塀には建築基準法で構造の基準が定められています。古くに積み上げられた背の高い塀の中には、この基準を満たしていないものも少なくありません。基準を下回る塀は「既存不適格」と呼ばれ、地震や経年劣化で倒壊するリスクが高まります。
建築基準法が定めるブロック塀の主な基準
- 高さ:地盤面から2.2m以下であること
- 厚さ:10cm以上(高さ2mを超える場合は15cm以上)
- 控え壁:高さ1.2mを超える塀は、長さ3.4m以下ごとに、塀の高さの1/5以上突き出した控え壁を設けること
- 基礎:鉄筋コンクリートの基礎があり、根入れの深さが30cm以上あること
- 鉄筋:塀の内部に鉄筋が入り、基礎と頂部でつながっていること
今回の事例のように7段も積み上がった塀は、高さだけで基準を超えていることも多く、部分カットで高さ・重心を下げることが、安全確保の面でも大きな意味を持ちます。
危険なブロック塀|6つのセルフチェック
国土交通省は、2018年の事故を受けて、誰でも確認できる点検のポイントを公表しています。次の6項目のうち1つでも当てはまる場合は、専門業者へのご相談をおすすめします。
- 塀の高さは地盤から2.2m以下におさまっているか
- 塀の厚さは十分か(10cm以上)
- 高さ1.2mを超える塀に、控え壁があるか
- コンクリートの基礎があるか
- 塀に傾き・ひび割れ・ぐらつきはないか
- 塀の中に鉄筋が入っているか
(出典:国土交通省「ブロック塀等の点検のチェックポイント」)
このうち①〜⑤はご自身の目で確認できますが、⑥の鉄筋の有無は外からは分かりにくいため、専門業者による確認が必要になる項目です。判断に迷う場合は、現況のお写真をお送りいただければ、状態の目安をご案内できます。
傾いたブロック塀の改善方法
ブロック塀をリフォームする(費用が高くなる)

まず、ブロック塀が傾いてしまったら、リフォームして新しい塀を新設するという方法が考えられると思います。
最近では、老朽化すると傾くという問題が起きてしまうのでブロック塀を高く積み上げるよりは、3〜5段程度で上部はフェンスで目隠しをするような塀も多くなってきました。
そんなブロック塀の新設する見積もりを外構エクステリアの施工会社などでとるとびっくり、、
新設するのにトータルで50万円とか、面積が広い場合だと100万円とか、、結構な金額のお見積もりとなることが多いかもしれません。
何故かというと、どうしても、現状のブロックの解体撤去を外構施工会社の協力会社である解体業者に業者間で発注(マージンが乗っかてしまうことが多い)して古いブロック塀を撤去してから、外構エクステリアの施工会社でブロックとフェンスで新設するため、ダブルで費用がかさんでしまうのです。
ご予算に限りがない場合は、塀も綺麗になって見栄えもいいので、ブロック塀を新設する方法でいいのですが、、
ブロック塀が老朽化している場合は、、
だいたい建物自体も新築から数十年経っていて、ブロック塀の新設にそこまで費用をかけたくなかったり、建物の建替えや売却なども検討するような時期になっているはずで、ブロックを新設するほどでもないパターンが多いのです。
そのような場合におすすめなのが、現状の傾いているブロック塀を部分カットするという方法をご紹介します。
ブロック塀を部分カットする(費用が抑えられる)

こちらは、弊社で施工させていただいた現場の写真なのですが、元々は7段ブロックが積み上がった塀だったのですが、下部2段だけを残して他はカットし、撤去しています。
このように、ブロック塀を部分的にブロックをカットすることで、ブロック上段の5段分だけの撤去費用で済みますので、、
既存のブロック塀の撤去と、塀を新設するのにかかるトータルの費用と比較すると、1/3〜1/4程度のご予算で、ブロック塀の倒壊の危険性はなくなり、かつ道路や隣地と、ご自宅の敷地との境界の役割はそのまま残すことができます。
ブロック塀が傾いて危険だからといって新設しなくても、このように部分カットすることで、ご予算を抑えながら倒壊する危険性を回避することができるのです。
費用比較表|部分カット・全撤去・リフォーム新設
傾いたブロック塀への対処は、大きく3通りあります。それぞれの費用の目安を整理すると、次のようになります(高さ・長さ・立地・搬出条件によって変動する目安です)。
| 対処方法 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 部分カット | 全撤去+新設のおよそ1/3〜1/4 | 上部だけを撤去し、下部を残す。境界・土留めの機能を残したまま倒壊リスクを下げられる |
| 全撤去 | 塀の長さ1mあたり およそ1〜2万円が目安 | 塀がなくなる。段差がある場合は別途、土留め工事が必要になることがある |
| リフォーム新設 | 50〜100万円程度 | 既存塀の撤去と新設で費用が二重にかかる。外構会社経由の場合は中間マージンが乗りやすい |
部分カットは「解体する量が減る」「既存の基礎をそのまま活かせる」ため、費用を抑えながら安全性を確保できる、現実的な選択肢だとお分かりいただけるかと思います。実際にお客様へご提示した見積書は、別の記事で内訳まで公開していますので、あわせてご覧ください。
見積りに含まれる主な費用項目
同じ「部分カット」でも、現場の条件によって金額は変わります。見積りの内訳を確認しておくと、金額が妥当かどうかを判断しやすくなります。ブロック塀の撤去では、主に次のような費用が含まれます。
- カット・解体作業にあたる職人の人件費
- コンクリート・鉄筋の運搬費と、産業廃棄物としての処分費
- 道路や隣地、敷地内を傷つけないための養生費
- 重機や電動工具の使用にかかる費用
- カット断面の仕上げ費用
前面道路が狭くトラックが入りにくい、搬出距離が長いといった現場では、運搬・人件費が増える傾向があります。反対に、部分カットは処分する量そのものが減るため、全撤去に比べて処分費を抑えやすいのが特徴です。
撤去費用に使える補助金・助成金の話
2018年の事故以降、危険なブロック塀の撤去費用に対して補助金・助成金を設ける自治体が増えています。リプロが対応する東京23区・多摩地域・埼玉の多くの自治体でも、こうした制度が用意されています。
- 対象:道路や通学路に面した、一定の高さ以上のブロック塀 など
- 補助額:撤去費用の一部(自治体ごとに上限や算定方法が異なります)
- 傾向:新設よりも「撤去・部分カット」の方が補助の対象になりやすい
ここで注意していただきたいのが、多くの制度で「着工前の申請・事前審査」が条件になっている点です。工事を終えてからでは対象外になってしまうケースがあります。
補助金を利用する場合の一般的な流れは、「①申請・事前審査 → ②交付決定 → ③着工 → ④完了報告 → ⑤補助金の交付」です。②の交付決定を受ける前に工事を始めてしまうと対象外になることが多いため、順番にはとくにご注意ください。
まずは「お住まいの自治体名+ブロック塀 撤去 補助金」で検索していただくか、着工前に一度ご相談ください。制度の活用を前提にしたスケジュールでご案内することも可能です。
昔に建てられた高く積み上がったブロック塀の撤去事例

高度経済成長期に建てられた建物は、敷地との境界とするため、プライバシーを保護するためにブロック塀を高く積み上げて住宅を囲うような外構のつくりが多くありました。
ただ、高く積み上げられたブロック塀は、40年、50年と経てば、中の鉄筋の強度が弱くなって傾いてくることもあり、高度経済成長期時代に建てられたブロック塀がちょうど最近になってよく問題視されるようになってきたと言えます。
弊社で実際に7段まで積み上がったブロック塀を、下部2段までカットする施工を行った際の様子をご紹介していきたいと思います。
【施工事例:中野区のブロック塀撤去はこちら】
- 地域:中野区 K様
- 工期:1日
- 費用:約22万円
上部5段までを通常通りコンクリートハンマーで解体

ブロック塀は弊社のような解体業者では、コンクリートハンマーという専用の電動工具を使用して、コンクリート砕いていくつかの破片に分けて撤去することになります。
また、中には鉄筋が入っているので、突然崩れないように補助しながら、鉄筋もディスクグラインダーとダイヤモンドカッターで切断して撤去していきます。
下部の2段を残して敷地の境界としての機能を残す

作業を進めていき、下部の2段を残すようにします。
突然、ブロックが敷地内に倒れないように、後ろからも補助の作業員を配置して施工していきます。
解体材はトラックに乗せて産廃処分場へ

軽トラに解体したブロックを積んで、産廃処分場に運んでいきます。ご自宅とお庭を囲うブロック塀だったので、結構な量のコンクリート片が出てきました。
施工範囲が広かったので左右方向へ解体を進めています

今回は、施工範囲が広かったため、左右方向に解体を進め、1日で作業が完了するように合計6人の作業員体制で施工を行っています。コンクリートの細かい破片がとても多く出るので、掃除がしやすいように道路には養生シートを敷いて作業にあたります。
お庭部分のブロック塀のカット完了

こちらが、お庭部分のブロック塀を撤去し終えた様子です。
とてもスッキリしました。
下部2段を残すのは、境界の役割を残すというのと、敷地内とブロック塀の間にはだいたい段差が発生していて、全て撤去してしまうと、敷地の土が道路に排出されてしまうのです。
このようん段差がある場合、もし、一からブロック塀を新設するとなると、土留めをしながらの作業にあり、まっさらな土地で新設するのと比較してどうしても工期も伸びてしまい、見積もり金額が高くなってしまう要因にもなりえます。
ご自宅部分のブロック塀のカット完了

ご自宅の周りのブロック塀は、お庭から少し傾斜があったので、こちらは下部3段を残しています。
最近では、目隠しをする場合は、ブロック塀を高く積み上げるより、ブロックの上にフェンスを設置する方が多くなってきました。
既存のブロックを下部2〜3段残して、その上に簡易フェンスを設置するなんて方法も取ることができます。
境界にあるブロック塀を撤去する前の注意点
もう一つ、工事の前にぜひ確認していただきたいのが、そのブロック塀が隣家との共有物ではないかという点です。
境界線の上に建っている塀は、隣の家と共有になっている場合があります。共有の塀を一方の判断だけで撤去・カットしてしまうと、後々のトラブルにつながりかねません。次の点を確認しておくと安心です。
- 塀が「自分の敷地内」「境界線の上」「隣地側」のどこに建っているか
- 境界上・共有の可能性がある場合は、事前に隣家へ一声かけておく
- 判断に迷う場合は、着工前に現況写真を業者へ送って相談する
リプロでは、お送りいただいた写真から境界の状況も踏まえて、無理のない進め方をご提案しています。
よくある質問(FAQ)
Q. ブロック塀は全部撤去しないと危険ですか?
A. いいえ。上部をカットして高さと重心を下げるだけでも、倒壊のリスクは大きく下げられます。境界や土留めとしての機能は、下部を残すことで保てます。
Q. 何段残すのが良いですか?
A. 2〜3段が目安です。敷地の境界を示す役割と、敷地の土が道路へ流れ出るのを防ぐ土留めの役割を果たします。傾斜がある場合は3段残すこともあります。
Q. 部分カットの費用はどれくらいですか?
A. 全撤去して新設する場合と比べて、およそ1/3〜1/4が目安です。塀の長さ・高さ・立地によって変わるため、正確な金額は現況写真からお見積もりします。
Q. 見積もりに現地調査は必要ですか?
A. 外構まわりのプチ解体は、現況のお写真とお電話で概算のご提示が可能です。住宅本体の解体と違い、現地調査を省いてご案内できます。
Q. 工期はどれくらいかかりますか?
A. 規模によりますが、一般的なご住宅の塀であれば1日程度で完了するケースもあります。今回の中野区の事例も、6人体制で1日で仕上げています。
Q. カットした断面はどう仕上げますか?
A. 断面を整えたうえで、必要に応じて笠木や簡易フェンスを設置して仕上げることもできます。目隠しをご希望の場合は、残した下部の上にフェンスを立てる方法もおすすめです。
Q. 部分カットは自分(DIY)でもできますか?
A. あまりおすすめできません。ブロック塀の中には鉄筋が入っており、電動工具での切断と重量物の扱いが必要になるほか、作業中に塀が倒れる危険もあります。さらに、解体して出たコンクリートがらは産業廃棄物にあたり、処分には許可が必要です。安全と適正な処分の両面から、専門業者への依頼をご検討ください。
Q. 残した下部の塀は、そのままで強度は大丈夫ですか?
A. 高さを下げることで重心が下がり、倒壊のリスクは大きく低減します。ただし、基礎や鉄筋の傷みが激しい場合は、部分カットではなく全撤去をおすすめすることもあります。まずはお写真で状態を確認したうえで、最適な方法をご提案します。
Q. 万年塀やコンクリート塀でも部分カットできますか?
A. 対応可能です。ただし、素材や構造によって工法や費用は変わります。万年塀の撤去事例と見積りは別の記事で公開していますので、あわせてご覧ください。
外構の撤去は解体業者リプロに写真を送れば見積もりはすぐ!
老朽化したブロック塀をリフォームするより費用が抑えられる方法について掴めましたでしょうか?
もしこのままにしていたら危ないと思われたら、解体、撤去のため、解体業者のプチ解体をご検討してみてくださいね。
外構の撤去を行うプチ解体であれば、住宅解体とは異なり、現地調査を行わずに、写真と電話で見積もり金額のご提示が可能です。
まずは、お気軽に現地の解体対象物の写真をお送りくださいね!
ブロック塀の撤去にかかる実際に弊社でお客さまにご提示した見積りを公開していますので、ご覧になってくださいね♪
<ブロック塀撤去の見積り公開・原価の解説【塀の撤去が一般的なケース】>
<万年塀撤去の見積り公開・原価の解説【塀の撤去が高額になるケース】>
<リプロの施工事例はこちらをご覧ください>
<リプロの解体の特徴はこちらをご覧ください>



















