地下室がある建物の解体を実際の施工事例で紹介【解体業者が解説】
2022/11/20更新
<解体業者が教える3つのポイント>
・解体業者が地中に埋まった構造の解体で気をつけているポイントを解説
・地下室・地下収納の解体の流れがわかるようになる
・実際の解体作業を画像付きで解説
目次
1 地下室・地下収納のある建物の解体で起こりうる3つのリスク
地下室のある建物の解体で注意すべきポイント
こんにちは。
木造解体の施工管理を担当している金森です。
普段から解体の施工管理をしていると、地下室、地下収納がある建物も中にはあります。
今回は、地下室、地下収納があった場合、どんなところに気をつけないといけないのか、解説していきたいと思います。
今回の現場は、大通り沿いに所在する木造の倉庫でした。
倉庫の中に地下収納があり、コンクリートのかたまりが地中に埋まっていました。
このコンクリートのかたまりを重機で取り出すのですが、取った後は当然穴が空いてしまいます。
実際の施工事例を紹介する前に、その穴を埋め戻す工事が必要になるのですが、その際に3つほど注意しなければならない点をご紹介していきます。
埋め戻し工事で解体費用が高くなる
地下室の規模によりますが、今回のように地下収納程度でしたら、地下収納の解体・撤去、埋め戻しに、解体費用に50万円前後プラスされるほどで済みます。
ですが、例えば6畳ほどの1部屋の地下室だった場合、コンクリートスラブ・土間の厚みや、重機の作業スペースによって変動しますが、、、
その地下室の解体・撤去、埋め戻し工事に、ざっと100~300万円ほど解体費用にプラスされると考えていればいいかと思います。
工事は、まずは地上の建物部分を撤去して、重機が入れるスペースが確保できたら、地下室の解体をおこなっていきます。
その際に、地下室は防水層や断熱材などがあるので、そのような建材を撤去した上で、重機でコンクリート部分を解体・撤去していきます。地下室の構造が撤去できたら、土や砕石などを入れて転圧し、埋め戻しをしていきます。
地上に出ている建物を解体するのとは違って、地中の構造物の撤去は、時間と手間がどうしてもかかってしまうので、解体費用にも大きな影響があります。
駐車場にする際の自然沈下のリスク
この穴に土を入れて、砕石を敷いてランマーで転圧を行い、その上にアスファルトを敷いて駐車場にしたのですが、ここで気をつけないといけないのは、、、
もし、建物の解体後、更地を駐車場として利用を考えている場合は、、、
自然沈下の可能性があるということ
を考える必要があるということです。
自然沈下とは、いくら土を入れて砕石を敷いて、アスファルトの上からランマーで転圧したからといって、、、
地下室や地下収納があった箇所が深かった場合、経年変化で自然に沈んでいくことがあります。
特に、更地にした後は駐車場の利用などで、1tを超える重量のある車が上からのしかかる状態がしばらく続いてしまえば、自然沈下によって駐車場の一部が凹んだ状態になってしまうこともあり得るのです。
今回は地下収納がそこまで深くはなかったので、きっちり転圧をした上でアスファルトを敷きましたが、事前にリスクはあることを承知の上で施工させていただきました。
もし、地下室・地下収納が地中深かった場合、中にコンクリートスラブを作って、自然沈下を防ぐような施工をする必要があります。
そうなると、大掛かりな施工になりますし、結構な金額がかかってきますので、もしご検討の際はこういったリスクを事前に知っておいてください。
建物を新築する際の障害物になるリスク
もし、建物の解体後、建物の新築や土地の売却を考えている場合は、、、
地下室を残したままでは建物の新築できず、売却もトラブルの元になってしまうことを知っておいてください。
地下室の撤去は解体費用に100~300万円も上乗せされてしまうので、地下室を残したまま、埋めてしまうことを考えられる方もいるかもしれません。
その土地をご自身で管理し続けるのであればいいのですが、もし上から新しく建物を新築する際には、基礎工事の際に、地下室が邪魔になってしまい、地中にある地下室を撤去しないと新築工事ができなくなるのです。
土地を売却される際も、買主様に事前に地下室が埋まっていることを報告しないと、まずトラブルに繋がってしまいます。
以上のように、地下室があることで、施主様に多額の費用のことや、地盤沈下のリスク、地下室を残したまま埋め戻した場合のトラブルが考えられます。
解体業者としては、地下室があることで起こりうる可能性は事前にご説明させていただいた上で、施主様と事前に施工計画を打ち合わせし、施工を始めていく必要があります。
リプロ工法
もし建物を解体をする上で、地下室の撤去でお客様側に何かしらリスクがある場合は、事前に説明させていただいた上で施工を行います。
この辺りは工事が始まる前に、お客様には知っておいていただきたいことですし、私どもは事前にお伝えした上で、最善策をご提案するようにしております。
さあ、それでは、実際の施工事例をご紹介して解説していきたいと思います!
解体工事の概要
【地域】東京都北区
【構造】木造
【工期】3週間
事前準備
近隣へのご挨拶
今回の工事は、隣が飲食店さん、戸建て住宅でしたので、日中に音や振動があることをご了承いただけるように、ご挨拶させていただきました。
なるべく、騒音・振動が少なくなるような施工方法を選んではいますが、多少なりともどうしても音と振動は発生します。
近隣の方々へ事前に挨拶をしておくことで、少しでも近隣の方の不安を軽減できればいいなと考えております。
通行止め許可の申請
今回の現場では、大通り沿いから私道に入る角に所在していたため、通行止めの許可申請をして、一時的に通行止めにさせていただきました。
ガードマンさんを前後2名手配していきました。
養生
続いては、養生をおこなっていきます。
足場を組めるところは、きっちり組んでいきますが、写真のように隣地との幅が狭い場合、足場を組むことはできません。
この場合は、シートを垂らすようにします。解体材が隣地に落ちるなんてことが絶対にないように準備していきます。
手壊し解体
接続する道路が交通量の多い大通りと狭い私道の角地であったこともあり、建物があった状態では重機を敷地内に入れるスペースもなかったため、今回は、上物は全て手壊しでチェーンソー、インパクト、バールを使いながら解体していきました。
リプロ工法
手壊し解体は、騒音や振動も少なく、解体施工範囲が狭い場合は、特に有効的に行います。
業者さんによっては、横着をして道路に横づけした重機でガリガリ建物をぐちゃぐちゃに解体する方も中にはいますが、その場合費用は多少安く済むかもしれませんが、、、
近隣の方々の不安から来るクレームのリスク
狭いスペースで上物を重機で解体する時にもしも解体材が落下した時の事故のリスク
などなど、不安な要点が発生してきます。
リプロでは、安心・安全な施工を第一に考えて施工計画を組んでおります。
重機解体
基礎解体
さあ、続いては基礎解体です。
建物を解体したので重機の作業スペースが確保できたため、基礎解体から重機を使用していきました。
今回は上物が倉庫だったので、住宅のように布基礎やベタ基礎でガチガチに基礎があった訳ではないので、重機を使った工事の一番のメインは地下収納の撤去になりました。
地下室・地下収納の撤去
地下収納は、このようにコンクリートのかたまりで覆われていました。
こちらを重機で取り出しやすいように、コンクリートハンマーで解体しながら作業をしていきます。
この地下収納の解体に2日間かかりました。
地下室・地下収納部分の埋め戻し
土の鋤取り
砕石を敷く前に、余分な土を取り出していきます。
写真のように、できるだけ平らになるようにならしておきます。
砕石路盤の作成
土の上から、砕石を敷いていきます。
ここでも、できるだけ平らになるようにならしていきます。
アスファルト敷き・転圧
最後に、アスファルトを打っていきます。
その上から、ランマーで転圧をして、工事は完了になります。
完工
駐車場のライン引き、車止めの設置を行い、施主様にお立ち会いして一緒に確認いただき、完工となります。
倉庫があった場所は、綺麗に青空駐車場になりましたね。
この後に、追加で簡易フェンスを設置させていただきました。
まとめ
いかがでしょうか?
地下室・地下収納がある建物の解体の流れをお分かりいただけましたでしょうか?
住宅の解体をするって、意外といろんなことに気を遣って工事をしているのがわかっていただけたかもしれません笑
お見積り時点で、事前に施工計画をしっかり説明してくれる解体業者に発注することをお勧めします。
「建物を壊して更地になってしまえば、どこに頼んでも同じ。」
そんなことはありません。
費用の比較ばかりで解体業者を選ぶと、こんなところで痛い目に合ったりします。
お客様が本当に信頼できる一社を探してみてくださいね。
【解体業者へ直接発注】解体費用を抑えながら高い施工技術を実現します
解体業界では、価格比較サイトがとても増えました。複数業者の相見積もりで価格を比較して、お客様に選んでもらうシステムです。
確かに、業者同士でお見積りを競い合わせれば、お客様のお支払いする解体費用は安くなると思います。
ただ、あまりに行き過ぎた価格競争によって、現在では本来必要とされる正しい施工計画で解体をなされない現場が増えてきている懸念を感じています。
価格比較サイトのデメリット
・価格比較サイトから解体業者に紹介料マージンが10~20%発生している
・一人親方や数人規模の業者が多いため、施工技術にムラがある場合がある
・解体費用は安くなる一方で価格競争になる分、施工管理が煩雑になる場合がある
総合解体業者へ直接発注のメリット
・価格比較サイトへの紹介マージンがかからない分、正しい施工計画を立てられる
・様々な現場を経験した職人による施工で安心した施工ができる
・鉄骨造やRC造の解体に必要な建機を自社保有するためレンタルのマージンをカット
解体業者へ直接発注で紹介料マージンを抑えながら、、、
騒音・粉塵など近隣への配慮が必要な現場
鉄骨造、RC造など専用の建機とアタッチメントが必要な現場
アスベストがあって規則に沿った対応をすべき現場
これらのご相談は特に、総合解体業者であるリプロなら、お客様も納得のいく解体施工をご提供できるかと思います。
地下室がある住宅の解体は、ぜひリプロにご相談いただけると幸いです。
みなさまからのお問合せ、お待ちしております!
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