飲食店の内装スケルトン解体で気をつけたい厨房土間の解体【解体業者が解説】|東京・埼玉、解体のことなら 株式会社リプロ

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2020/10/30

飲食店の内装スケルトン解体で気をつけたい厨房土間の解体【解体業者が解説】

飲食店の内装スケルトン解体で気をつけたい厨房土間の解体【解体業者が解説】

2023/03/20更新

<解体業者が教える3つのポイント>
・飲食店の内装解体の注意事項を解説
・解体業者が撤去に当たってどこにこだわっているかがわかる
・実際の撤去作業を画像付きで解説

目次

1 飲食店の内装の解体費用

2 飲食店の内装スケルトン解体のポイント

 2.1 グリストラップの廃油

 2.2 騒音・振動対策

3 厨房土間の解体前の確認事項

 3.1 水は完全に止まっているか?

 3.2 床下の廃油のチェック

 3.3 近隣の挨拶は大丈夫か?

4 厨房土間の解体手順について

 4.1 水を抜く

 4.2 土間表面のコンクリートを壊す

 4.3 断熱材と配管の撤去

 4.4 防水層と立ち上がりブロックの撤去

5 リプロでは現地調査を必須とさせていただく理由

 5.1 リプロでは正確なお見積もり算出を目指します

 5.2 撤去範囲の認識の不一致で起こるトラブルを防ぐため

6 まとめ

飲食店の内装の解体費用

運営していた店舗を閉店・移転するにあたって、内装を撤去しなければならなくなってしまった・・。

でも、内装解体工事の費用ってどのくらいなのだろう?まずは、費用が気になりますよね?

ところが、、実際にこれまで2,500件の内装解体をおこなってきた弊社に言わせると、、

内装解体工事の費用の相場はあってないようなものなのです。

というのも、撤去範囲・作業内容・産廃の種類によって、金額が大きく変動してしまうからです。

<内装の解体費用の相場>
撤去範囲・作業内容・産廃の種類によって、金額は大きく変わるため、相場と呼べるものはないと考えた方がいい

例えば、RC造の建物でスケルトン解体と言われれば、天井・壁・床の躯体コンクリートを表すまで内装材を撤去します。

しかし、同じスケルトン解体であっても、内装の状況によって作業内容・産廃の種類が異なってきます。

事務所として使用されていたのか、飲食店を運営されていたのか、それともマッサージ店なのか?

事務所であれば内装はシンプルなケースが多いので費用が抑えられる場合が多いですし、飲食店等はやはり凝った内装が多いので、間仕切り壁をどこまで取るのか、残すのかによって金額は全く異なります。

また、産廃の搬出に関しても費用に大きく影響があります。

解体材の搬出をエレベーターを利用できるのか、それとも階段で下ろさないといけないのか。

はたまた、内装解体の現場に産廃トラックを横付けできるのか、近くのコインパーキングに駐車して小運搬しないといけないのか。

これらの要因によって、かかる金額は数十万から、施工範囲が広いと100万円単位で変わってきてしまいます。

となってしまうと、相場って言えないのはご理解いただけるかと思います笑

ですので、内装解体は特にオーナー様または、借主様との現場での施工範囲の確認作業が非常に大事になります。

<内装解体の施工範囲の確認>
相場と呼べるものがない分だけ、内装の解体は施工範囲の事前打ち合わせが大切。トラブルを未然に防ぐために、弊社では事前の打ち合わせを必須にさせていただいています。

今回は、実際に弊社にお問い合わせいただいた、飲食店の内装の厨房土間の解体工事の流れをご紹介していきたいと思います。

飲食店の内装スケルトン解体のポイント

内装解体といっても、オフィスもあれば店舗もあればさまざまです。

その中でも、飲食店の解体内装は独特な特徴があるので、飲食店の内装解体で原状回復・スケルトン解体をされる際には、こちらの内容をご確認いただけるといいかと思います。

グリストラップの廃油

飲食店では厨房から水と油を大量に出てますので、そのまま下水道に油を流してしまうといけません。

ですので、厨房の床上にはコンクリート土間が打たれて厨房の床下には、グリストラップと呼ばれる「油脂分離阻集器」という装置があります。

こちらの廃油は、原状回復の際に捨てられるケースが多いので、内装解体時に廃油の処理を行う必要があります。実際に、その過程をこの後解説していますので、ご覧ください。

騒音・振動対策

飲食店は、グリストラップの設置の必要があるので、厨房の床はコンクリート土間が打たれています。その厨房床のコンクリート土間は原状回復時に解体する必要があります。

この際、コンクリートを解体するにあたって、どうしても騒音と振動の出る機械を使用するので、騒音・振動を最小限に抑える施工をするのか、事前に周囲のテナントに挨拶をするのかで、トラブルに巻き込まれる可能性が全く変わってきます。

こちらの内容も、下記で説明していますので、ご確認ください。

それでは、実際の飲食店の内装スケルトンの施工事例をご紹介していきたいと思います。

解体前の確認事項

こんにちは!

内装解体の職長です!今回もマニアックな情報になりますがお付き合いください笑

今回は、飲食店の厨房土間解体について、説明していたいと思います。

さて、飲食店を開業するには、保健所の検査をパスしなければいけません。

保健所の方が検査で見るポイントとしていくつかあります。例えば、厨房内、トイレに手洗い場が設置されていることや、その手洗い場に消毒液が固定されていること、厨房と客室が扉などで分けられていること、などなど。

そんなチェック項目の一つに、、、

「厨房の床が清掃しやすい構造になっていること」

というのがあります(※自治体によって検査項目は異なります)。

これはどういうことかと言うと、厨房はコンクリートやタイル貼りなどの、水はけが良く、耐水性に優れた材質と構造でなければならないのです。例えば、カーペットなどはNGなのです。

厨房は水掃除が前提で設計されるので、コンクリートブロックを積み上げて囲って作られていることがとても多いのです。


つまり、厨房の土間を壊す解体作業は、コンクリートやブロックを壊すというのがメインの作業になります。

では、厨房の土間解体作業をする前に、確認作業と工事の段取りを行うのですが、解体業者はどんな所に着目して解体作業をしているのかご紹介していきます。

水は完全に止まっているか?

前にブログでも書きましたが、作業をするにあたってこれが一番大事です。水を止めないで作業をすることは、なかなか出来ないです。 

内装解体を行う際には、水道が止まっているかを最初に確認していきます。もし、止まっていなかったら、作業中に辺り一体を水浸しにしてしまいかねません。

床下の廃油のチェック


グリストラップという装置は、3層に分かれていて、生ゴミ、油を分けて油脂分やゴミの沈殿物が少ない状態で下水道へ排水を流すのためのものです。

このグリストラップの中に、廃油が残っていないかを必ず確認します。

このグリストラップは定期的な清掃を行うことになっていますが、移転や閉店のタイミングもあり、清掃し終わっていないままのケースがとても多いです。

飲食店さんの内装スケルトン解体で大変なのが、この中に溜まった生ゴミや、油が腐っていて、とても匂いがきついのです。

もし、残っていた場合は、廃油を処分してから工事を始めます。廃油は、産業廃棄物扱いなので注意します。

近隣の挨拶は大丈夫か?

解体工事前に挨拶まわりはしますが、コンクリートを壊す作業は、想像以上にうるさいのです。

そのため、弊社ではコンクリートを壊す作業前にも、もう一度改めて近隣のテナントさんなどに挨拶をしています。

というのも、、、この作業でもし騒音のクレームが発生してしまうと、最悪工事がストップしてしまったり、ストップしなくても音を出さないような作業となると、納期の延長と追加費用の発生が起こり得てしまいます。

とくに今はコロナの影響で在宅ワークの人も多いので、マンションに近い飲食店さんの店舗解体は注意しなければなりません。

近隣からのクレームで工事がストップしてしまっている現場をいくつも見てきました。

見積りの費用が安いかどうかというだけではなく、こういったクレームを未然に防ぐ努力をしているのかというのも、解体業者を選ばれる基準にされてもいいのかなと思います。

解体手順について

水を抜く

厨房の土間は最初に言いましたが、水で掃除をする事を前提に作られています。お店がオープンしていた時は、水を使って毎日掃除をしていたでしょう。

掃除後の水は、掃除口やグリストラップから流していたと思いますが、土間はコンクリートなので土間に染み込んでいきます。そうすると土間の中に溜まり、土間の中には大量に水があるのです。

厨房土間施工をする時に、排水を取り付ける業者さんもいますが、現場状況でなかなか取り付けるケースは少ないのかもしれません。

解体作業では、ハンドブレーカーを使用して、直径50センチぐらいの穴を土間上に開けます。

中に断熱材もあるので穴から取り、土間下防水を露出させます。そこに水中ポンプを入れて土間の水を排出していきます。

この作業を土間の数ヶ所で行い、水がなくなれば完了です。

今回の工事では、水を抜くだけで丸一日かかりました。

土間表面のコンクリートを壊す

水が抜き終わったら、表面のコンクリートを壊していきます。

土間はコンクリートと断熱材、防水層など何重にもなっているので、上から順番にハンドブレーカーで壊していきます。

この作業は音だけでなく、ホコリも出ます。外ならいいのですが、室内なのですぐにホコリまみれになり大変です。

今回、コンクリートのガラだけで、3トンダンプ一台ぐらい出ました。

断熱材と配管の撤去

表面のコンクリートを壊して、搬出が終わったら、次に断熱材をとっていきます。作業の始めで水を抜きましたが、残っていればここでもう一度抜きます。

大抵の場合水が腐っているので、匂いがきついです。

その作業と同時進行で配管もとっていきますが、水、お湯、排水の他にガスもあるので、事前にガス屋さんと連絡をとって止栓をしておく事が大事。

断熱材と配管を搬出してトラックに積みましたが、3トンダンプ一台に積みきれず二台になってしまいました。

防水層と立ち上がりブロックの撤去

ここまでくれば、終わりが見えてきました。

厨房土間は、飲食スペースなどに水が漏れないように防水処理がされていますが、その部分を剥がしながら、立ち上がりブロックを壊していきます。

厨房土間解体を知らない人が壊すと、やり易いのでこの立ち上がりブロック部分から壊す人がいますが、水を抜かない状態で壊したら、、、

腐った水が辺り一体に。。もし、ビルの中で他にもテナントさんがいるようだったりしたら。。

想像するだけで怖いですね。

この辺りも、やはり見積り金額だけで決めずに、飲食店の解体をやったことがあるという業者さんにお願いした方がいいかもしれません。

もし現場に来るのが日本語も分からず経験の少ない外国人の方々がばかりで、とにかくぶっ壊していく内装解体施工ではおすすめできません。

防水部分はスクレーパーを使用し、ブロックはハンドブレーカーや大ハンマーで壊していきます。

大ハンマーは壊した時に、飛ぶブロックの破片に気をつけて、作業しないといけません。

これで厨房土間解体は完了です。

リプロでは現地調査を必須とさせていただく理由

リプロでは正確なお見積もり算出を目指します

今回の撤去作業は、厨房の土間でしたので、グリストラップという飲食店の独特な撤去作業が必要でした。

このように、同じ内装のスケルトン解体と言っても、業種によって撤去する内容も、現場での作業時間も全然変わってきます。

この辺りも、現地調査を行うことで、正確なお見積もり算出ができるのです。

よくお問い合わせでいただくのは、

「概算でいいから、とりあえず価格出してよ」
「相場でいくらなの?」

というご依頼が多いのですが、この業界では、まず概算でなんて数字は出せません。

搬出経路が違えば、現場ごとにかかる日数・作業員の数は異なりますので、費用は大きく変わって来ます。

リプロでは現地調査で、しっかりと根拠のあるお見積もり算出に努力しております。

撤去範囲の認識の不一致で起こるトラブルを防ぐため

内装の解体のお問い合わせをいただく際には、、、

「スケルトン解体でお願いします」
「原状回復工事をお願いします」

とよくご依頼をいただきます。

ところが、この「スケルトン解体」・「原状回復」という用語の認識のあいまいさが、トラブルの多くを引き起こします。

というのは、今回のように部分撤去で残す部分があるとなると、もしスケルトンだと思って、全部解体してしまうと大変なことになってしまいます。

スケルトン解体というと、本当に何も残っていない状態にすることをスケルトン解体というのです。

意外とオーナー様自身や借主様自身、残すべきもの・撤去すべき部分や、ご自身で後付けした内装ボードなどを共有できていないことが多いのです。

いざスケルトン解体をしてみると、、、

オーナー様からは、「ここは残してくれるんじゃなかったの?」
借主様からは、「ここって撤去するはずなのになんで残っているの?」

など、施工範囲の認識の不一致から、トラブルが起こってしまうのです。

弊社では、貸主の方と借主の方との作業内容の確認は必須だと考えます。

また、原状回復工事の場合、借主の方が私たちのお客様になることが多いです。最初の状態の記憶が曖昧で、スケルトンにするように言われていると話されます。

このスケルトンという言葉が実は微妙で、私たち専門業者からしたら「スケルトン=内装材を全て撤去して躯体をむき出しする」なのです。

営業が現場調査の時点で、撤去範囲を詳しく伺うのはこのためです。

内装解体で起こる可能性のある3つのトラブルとその解決方法、店舗ごとの解体費用のイメージ、施工事例をこちらでまとめていますので、ご覧になってください。

まとめ

いかがでしょうか?

今回音を出していい時間と、作業で出たゴミを搬出する時間が制限されていたので4日ぐらいかかりました。

トラックも重量はないのですが、質量が大きい物ばかりだったので、3トンダンプで4台必要でした。

最近は、残念ながらこの業界で経験のある腕の良い職人さんが減ってきたように思われます。

とにかく安くできるからと、経験の少ない外国人の方を多く作業員で派遣して、荒い施工でクレームを受けている現場がとても多くなっているように感じます。

解体施工にも技術も必要ですし、順序もあります。クレームを未然に防ぐノウハウも必要です。

解体施工の順番と仕組みが分かっていれば、問題なく作業もスムーズにいきます。作業をやっている私は力仕事も多く大変ではあるのですが、これからも丁寧に、お客様に喜ばれる施工を心がけていきたいと思っています。

それではまた!

<リプロの施工事例はこちらをご覧ください♪>

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