木造家屋の解体事例紹介【新座市栗原・野寺エリアの都市計画道路の区画整理】
目次
- 養生・内装解体・屋根材の撤去
- 屋根材の搬出(片付け)
- 2階部分の解体材の搬出(片付け)
- 1階部分の重機解体とアスベスト含有建材の処理
- 基礎の解体・試掘・整地
- 計画道路の立ち退きの解体
- 登記簿上の屋根材と現況が異なっているがある
- 延床・敷地・間口が狭いため、丁寧な解体が必要
こんにちは!
木造住宅解体の職長です!
今回は、新座市野寺で弊社で工事をした木造解体の事例をご紹介したいと思います。
今回の住宅解体の理由
今回は、新座3・4・10号放射7号線という都市計画道路による、木造建物の解体をご依頼いただきました。
いわゆる、立ち退きです。
計画道路の対象になっていない近隣の方からすれば、交通の便が良くなるので他人事かもしれませんが、もし対象になってしまったお客様からすれば、長年住んだご自宅を取られてしまうという悲しい出来事です。
ですので、私ども解体業者は、なるべくお客様に寄り添って状況をお伺いしながら、解体していきたいと考えております。
そして、今回ご依頼いただいた住宅は、延床面積約66m2・木造2階建てで、築40年ほど経っていました。延べ床面積と敷地が狭く、さらに間口が狭いというのが特徴です。
もし、延床面積と敷地、そして間口が狭い住宅で荒い解体をしてしまうと、騒音やほこりなどによって、近隣からクレームが入ってしまう可能性もございます。ですので、今回のお客様には、丁寧な解体サービスを提供することを前提に考えて解体を行いました。
ということで、今回の住宅解体の手順は、、、
「解体材の片付け」を中心にお伝えしたいと思います。
それでは、実際にどんな風に解体工事を行なったのかご紹介していきます。
今回の住宅解体の手順
養生・内装解体・屋根材の撤去
養生
住宅の解体を始める手順として、まずは住宅の周りを養生といって、足場を組んで防音シートまたは防炎シートなどで囲っていく作業があります。
今回は住宅の間口が狭いため、解体初期段階からの重機の搬入が難しいため、屋根と2階部分は職人が電動工具を使用して手壊し解体していくのですが、手壊し解体の場合、養生は建物全てをぐるっと囲う必要があるのです。
また、建物の中にはお客様によってはタンスだったり、不用品だったりなど不用品が残っている場合も実は多いです。
今回のお客様は残置物がなかったので、残置物の運び出しもなく、そしてブロック塀と建物の間が狭く、養生を組み立てるのに苦労する場所もありましたが、着工日から防音シートと単管パイプで養生を組むことができました。
内装解体
養生の組み立てが終わった後は、内装解体を行いました。畳を搬出し、石膏ボード・廃プラスチック類を撤去していきます。
室内の一部少しリフォームをされていたようで、内装材が二重になっている部分も一部ありましたが、さほど大きな影響はなく、解体作業を進めることができました。
屋根材の撤去
建物の外観を見て、屋根のスレート瓦は、年代的にアスベストである石綿含有建材(レベル3)として処理するように計画しました。
実は、登記簿謄本上は亜鉛メッキ葺きとなっていましたが、現地調査の際に現況はスレート瓦だったのです。
スレート瓦を剥がしていくと、やはり想定通りもともとの亜鉛メッキ葺きの上に、スレート瓦を貼ってありました。ですので、スレート瓦を剥がした後に亜鉛メッキを剥がしました。
このように、屋根材が2重になっていると屋根材撤去の手間が倍になってしまうので、事前に屋根葺き材が二重になっているお聞きしていないと、工期が遅れる原因にもなってきます。
この辺りが、弊社が現地調査でお客様にお立ち会いをお願いしている理由になります。
その後、屋根の下地の木軸を手作業で解体し、2階部へ集積しました。
屋根材の搬出(片付け)
屋根を撤去し終えた後は、2階部分を手壊し解体で進めていくのですのが、屋根の解体材が残ったままだと作業スペースを確保できないため、ここで一旦、屋根の解体材の搬出を行い2階部分を綺麗に片付けておきます。
屋根の解体材の搬出が終わったら、2階の内部の間仕切り壁や造作を解体し、外周の外壁部分だけにします。また、外壁の一部を予め開口し、積み込み作業ができるようにしました。
続いて、2階の壁倒しを行います。
屋根材と同じく2階の内部の解体材を搬出し、作業スペースを確保しました。
外壁が窯業系サイディングのため、こちらも屋根材と同様にアスベストの石綿含有建材レベル3として、分別解体を行いました。
アスベスト含有建材は、分別解体を考えると、本来は最初に剥がしておきたいところなのです。
しかし、今回の住宅は、外壁部に作業スペースが無かったため、壁倒しを行ってから分別解体を行っています。この辺りも、現地調査で、解体の見積り担当が確認しているポイントになります。
2階部分の解体材の搬出(片付け)
これまでと同じく、2階の解体が完了したら、また搬出を行います。
敷地や延床が小さいほど、片付けながら上手く搬出を行わないと、現場内が滅茶苦茶になってしまします。
解体・搬出を段取り良く進めていきます。
1階部分の重機解体とアスベスト含有建材の処理
1階部分だけになった時点で重機を搬入しました。
重機の食い口の外壁サイディングは、先に手作業で剥がしてあります。そのまま重機で解体してしまうと、サイディングが粉々になってしまいますからね。1階も2階と同様にまずは中を解体していきました。内部の解体及び解体材の搬出が完了したら壁倒しを行いました。
2階・1階ともに、外壁のサイディングはフレコンパックに詰めて搬出しました。屋根材のスレート瓦も同様の処理を行い、中間処分場に運搬しました。
今時、アスベストの処理をキチンとしないと、中間処分場は受け入れてくれません。
もしこれが屋根から重機を利用してグチャグチャに解体して、そのまま一緒に搬出してしまうと、アスベストとアスベストではない建材の収拾がつかなくなってしまいます。
もしアスベストを分別せずに、グチャグチャにして搬出していた場合、適正な処理が行われず違法放棄しているケースが考えられます。
建物の解体・片付けが完了したら養生を払しました。
基礎の解体・試掘・整地
その後の基礎解体も引き続き、3トンクラスの重機で行いました。基礎は布基礎で約40年前のものでしたので、何の問題もなく解体できました。
試掘作業を行い不用な給排水、ガス管を撤去しました。
この辺はもともと畑か何かだったのでしょうか。地中障害物もなく、綺麗な土質でした。最後に裏面の一面だけブロック塀を解体するようにお願いされていましたので、指定箇所のブロック塀を解体して解体作業は完了です。
解体作業後は整地を行い、区画をしました。最後に前面道路をきれいに掃除して工事完了です。
今回の住宅解体の特徴
今回のポイントは3つです。
計画道路の立ち退きの解体
登記簿上の屋根材と現況が異なっているがある
延床・敷地・間口が狭いため、丁寧な解体が必要
計画道路の立ち退きの解体
今回のお客様は、築年数が経っておりましたが、計画道路の区画整理による立ち退きでは、新しい戸建も対象になる場合もございます。
解体において、新しい戸建住宅の場合は金額がかなり高くなります。
最近の建物は耐震性が高くなっていますので、その分だけ解体に時間と手間がかかってしまうのです。
例えば、昭和時代に建てられた住宅の基礎は、多くが布基礎という比較的解体に時間のかからない構造なのですが、平成10年以降くらいにはベタ基礎という一面がコンクリートで覆われた基礎が中心になっています。
計画道路の立ち退きの住宅解体ですと、ご近所であそこの解体はいくらだったなど情報が回ってしまいますが笑、築年数や面積などで金額が全く異なるのでご注意ください。
登記簿上の屋根材と現況が異なっていることがある
登記簿上だと屋根材は亜鉛メッキ葺きになっていましたが、現況はスレート葺きでした。また外壁もモルタル仕上げになっていましたが、現況はモルタル仕上げの上に窯業系サイディングを貼ってありました。
一度外装にリフォームを入れられたようです。
この場合、事前に現地調査時などでお伝えいただくと、スムーズに作業の段取りを組めます。
延床・敷地・間口が狭いため、丁寧な解体が必要
敷地全体がブロック塀で囲まれており、道路から敷地への入り口の幅は約1.8mしかありませんでした。
間口が狭く敷地いっぱいに建物が立っていたため、騒音やほこりがひどくなる可能性のある重機は使用せず、屋根及び上屋部分はほぼ手壊し解体を行いました。
また、屋根材と外壁にはアスベストが使用されていたため、しっかり分別するために、解体材の片付けを頻繁に行ないました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
住宅解体は、相場というものはございません。
弊社では木造住宅の解体で、坪3〜5万円と案内していますが、これだけレンジがあれば相場とは言えません。
100万円で解体できる住宅もあれば、300万円かけないと解体できない住宅もございます。
リプロではしっかりと現地調査をして、適正な価格をご提示させていただきたいと考えております。
計画道路の区画整理事業の対象になってしまった住宅解体の特徴について詳しく知りたい方は、こちらを是非ご参考ください。
工事期間中に、新座市野寺・新座市栗原の区画整理対象地で、同じく建物を解体しなければいけないご近隣様から、ありがたいことに数件お声掛けをいただきました。
もし、このようなケースで当社をお見かけになられましたら、お気軽にお声掛けくださいね!お時間の調整をさせていただき、営業が伺うようにいたします!
<職長が思う安心安全な住宅解体施工とは【近隣対応・品質管理】>
住宅解体に置いて、リプロ職長が思う安心安全への心構えをこちらにまとめていますのでご覧ください。
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